第1話『紐育の怒れる刺客』
太正十二年。六月公演の打上げで隠し芸大会が始まる。華麗なさくらの剣技をみて、マリアは難易度の高い銃技「乾杯」に挑戦するも失敗してしまう。が、さくらだけはマリアの手の震えに気づいた。同刻、過去の因縁からマリアへの復讐を企てるバレンチーノフが、東京港に到着した…。
第2話『水のある都市』
太正十四年・晩夏。秋公演「青い鳥」の稽古の合間に休息を満喫する花組一同。しかしこれまで主役の重圧に耐えていたアイリスだが、自分の犯したミスをレニに押しつけてしまう。そして翌朝、置き手紙だけを残してアイリスが家出をしてしまった…。
第3話『キネマの驚天動地』
太正十四年。花組は、初出演映画「紅蜥蜴」の撮影現場で奇妙な噂を耳にする。その噂とは大女優・玉梓つわ子の幽霊話。つわ子は美しい容姿の持ち主だが、悪声が仇となり次第に人気も落ち、それを苦に13スタジオで自殺。以来、そこにはつわ子の霊が出るという。奇しくも「紅蜥蜴」最後の撮影は13スタジオだった…。
第4話『人情紙芝居・少年レッドよ永遠に』
太正十四年・初夏。織姫の父・緒方の作品が帝國美術展で金賞を受賞。早速お祝いに向かう花組一同だったが、そんな一同の前に紙芝居「少年レッド」の作者・千葉助が現れる。千葉助と緒方に頼まれ「少年レッド」の本の表紙モデルを引き受けた紅蘭。だったが…。子どもたちのヒーロー・少年レッドの活躍やいかに!
第5話『父と娘と』
太正十四年・秋。さくらは真宮寺家で行われる結婚式に出席することに。だが、偶然さくらの結婚話を聞いてしまった椿は、さくらが結婚するのだと勘違い。早速、由里とかすみに報告するや、その話は一気に花組へ広まって…。
第6話(最終回)『女たちの新時代』
帝都に残された花組の面々は、さくらの不在を気に掛けそれぞれの時を過ごしていた。そんな時、さくらの残した試し書きを三人娘が持ってくる。書いてある文字は「花嫁」「結婚」「嫌」「許嫁」の四文字。『嫌』『嫌』ながら『結婚』するのだと解釈したすみれの言葉に、一同はさくらを助け出すために帝劇をあとにする!?