第1話『夢と現実』
何となく毎日を過ごしていた中学生・真城最高は、ある日、同じクラスの秀才・高木秋人から「俺と組んでマンガ家になってくれ!」と声をかけられる。だが、3年前、プロのマンガ家だった大好きな叔父の死を目の当たりにし、マンガ家になる夢を捨てていた最高はそれを断ってしまう。その夜、秋人に呼び出された最高は…?
第2話『馬鹿と利口』
亜豆と約束した夢を叶えるべく、マンガ家になることを決意した最高。しかし、プロのマンガ家だった叔父・信弘(川口たろう)を3年前に過労で亡くした家族を説得しなければならなかった。予想通り母親からは猛反対されるが、父親から出た回答は…!? そして、祖父から叔父が使っていた思いがけぬものを譲り受ける!
第3話『親と子』
秋人と2人、叔父・信弘の仕事場に入った最高。その部屋は叔父の生前のまま残されていた。叔父が描いた「ネーム」を秋人に見せた最高は、その膨大な量のネームを前に、叔父の死に対する自分の思い込みが間違っていたことに気づく。さらに、仕事場の隅に残された手紙の束を読んだ最高は、ある行動に出るのだった。
第4話『時と鍵』
マンガ家になるため、さっそくGペンで描く練習を始めた最高。試験勉強もせずに練習していたと聞いて心配する秋人に、最高は、昔叔父から聞いた「天才じゃない人間がマンガ家になるための3大条件」を話す。感銘を受けた秋人も、自分のマンガ原作を作り出すための研究を始めるのだった。そんなある日…。
第5話『夏とネーム』
最初のマンガ「ふたつの地球」を夏休み中に仕上げて、編集部に持ち込むという目標を立てた最高と秋人。そんなある日、自分から亜豆の情報を聞き出した理由を見吉に問いただされた秋人は、深く考えず「見吉と話したかったから」と言ってしまう。作品に集中するため、夏休み中は仕事場にこもると決めた最高だが…。
第6話『アメとムチ』
「ふたつの地球」を編集部へ持ち込んだ最高と秋人は、そこで編集部員・服部哲と出会う。服部から作品の感想を聞かされ一喜一憂する二人だったが、服部から最後に「今後も自分が見ていきたい」と連絡先を教えてもらうことになる。そんな中、2学期が始まり、最高と秋人のクラスでは席替えが行われることに…。
第7話『涙と涙』
亜豆と席が隣どうしになった最高は幸せな毎日を過ごしていた。ある時、最高が約束を破る質問をしてしまい、授業中に亜豆を泣かせてしまう。ところが、泣きながらもメールアドレスを教えてくれた亜豆の考えが理解できず、悩む最高。そのころ、天才と称される新妻エイジが、上京の準備を始めていた…。
第8話『不安と期待』
手塚賞に向けて、最高と秋人は「一億分の」という作品にとりかかる。寝る間も惜しみながら描き上げた原稿だったが、最終候補には残ったものの、手塚賞は受賞できなかった。服部からは次の目標として、増刊号「NEXT!」への掲載を告げられ、めげる間もなく最高、秋人は次の作品の構想を練り始めるのだが…?
第9話『後悔と納得』
同級生を殴った秋人は、1週間の自宅謹慎処分となった。「謹慎中ネームに集中できる」と前向きな秋人に対し、自分の実力不足に苛まれていた最高だったが、二三男から「漢の痩せ我マン」の話を聞き、元気を取り戻す。そんな最高が謹慎中の秋人の家を訪ねると、なぜか見吉と岩瀬にはち合わせしてしまうのだった。
第10話『10と2』
最高と自宅謹慎が明けた秋人は、服部の元を訪ね、「一億分の」の反省会をすることに。そこで「王道の主人公」を中心にした作品の提案を受けた2人は、後日、服部にそのネームを見せる。ところが、それを読んだ服部からは「全然面白くない」と告げられてしまう!2人の魅力は「邪道」であると判断した服部は…?
第11話『チョコとNEXT!』
「NEXT!」への掲載を目指し、「この世は金と知恵」のネーム作りに悩む最高と秋人。高校入試のシーズンに突入しても2人の生活はネーム作成中心だったが、無事、見吉と共に谷草北高校へ合格する。合格発表のその日、服部からネームのOKが出た「この世は金と知恵」は、「NEXT!」掲載作品の選考へと進む!
第12話『御馳走と卒業』
「NEXT!」への掲載が決まった最高と秋人は、編集部慣例のお祝いとして、服部に焼肉を食べに連れて行ってもらう。その帰り道、服部の厚情に報いるべく益々エイジへのライバル心をたぎらせる二人。卒業式を間近に控える中、最高は秋人と見吉から、亜豆が八王子に引っ越すことを告げられるのだった…。
第13話『速報と本ちゃん』
締切りを3日後に控え、忙しい日々を送る最高と秋人。無事に原稿を服部へ届けた夜、見吉の計らいで最高は初めて亜豆にメールを送ることに!ペンネームを「亜城木夢叶」と決めた最高・秋人・見吉。連載を信じネームへと取りかかる中、「NEXT!」が発売され「この世は金と知恵」の速報結果が2人に知らされる!!
第14話『バトルと模写』
新妻エイジに勝つため、王道バトルマンガのネームに取り掛かる最高と秋人。一方、エイジは「YELLOW HIT」で本誌連載が決まり、準備に入っていた…はずだったが、何と「CROW」の原稿を描いていた!「CROW」で連載したいと言うエイジを連れ、雄二郎は編集長と相談すべく編集部へ向かうことに…。
第15話『デビューと焦り』
服部から王道バトルマンガについての指南を受けた最高と秋人。エイジに勝つため、さらなる作品作りへ踏み出してゆく。一方、亜豆は養成所に通いながら、オーディションを受けては落選する日々を送っていたが、ある日、「聖ビジュアル女学院」というアニメ番組のオーディションの話を聞いて悩んでしまうのだった。
第16話『壁とキス』
亜豆が「聖ビジュアル女学院」のオーディションに合格したと知る最高と秋人。2人は「金未来杯」へのエントリーをめざして「エンジェルデイズ」を仕上げたものの、なんと落選!ショックを受けた2人だが、服部から選考理由を聞いて気を取り直し、さらに「聖ビジュアル女学院」に出演した亜豆を見て刺激を受ける。
第17話『天狗と親切』
アシスタントとしてエイジの仕事場を訪ねた最高は、手塚賞2回入賞の実績を持つ福田、ベテランの中井の2人に迎えられる。エイジに「何故ここにいるのか?」と聞かれるが、正直な気持ちを話した最高をエイジは歓迎。急きょ第5話の修正を手伝うことになった最高は、秋人のために何かをつかんで帰ろうと決意を新たにする!
第18話『嫉妬と愛』
エイジが小学生のころ描き貯めたマンガから新キャラクターアイデアを用いる姿を目にして、ついにヒントを得た最高。エイジのアシスタントを辞め、自分が小学生のころに描いたマンガのノートを探し始める!一方、秋人は見吉の携帯小説を手伝いながらも、満足がいくネームが書けず悩んでいた。それを見た最高は…?
第19話『2人と1人』
夏休み中にネームを仕上げる約束を守れなかった秋人に、「1人でマンガを描く」とコンビ解消を告げる最高。言い返せない秋人は納得し、最高は1人で服部のもとを訪ねる。事情を把握した服部は、最高と秋人が偶然にも同じテーマで別々にマンガを描こうとしていると気付き、ある計画を考えて秋人を呼び出すのだった…。
第20話『協力と条件』
コンビでの活動を再開した最高と秋人は、服部の計画に対し、逆に2人で仕上げたネームを持ち込んで驚かせようと考える。一方、見吉も推理物に悩む2人のサポートをすることになり、3人で仕事場にこもる日々がスタートする。そんな中、亜豆がアニメ「聖ビジュアル女学院」の新シリーズでCDデビューすることが決まる!
第21話『文学と音楽』
服部との打合せに向かう途中、最高と秋人は中井に出会う。中井はストーリーキングのネーム部門準キング受賞者・蒼樹紅と打ち合わせをしていた。この2人も、コンビで金未来杯へエントリーするというのだ!福田、中井と蒼樹という強力なライバルたちに触発され、さらに対抗心を燃やす最高と秋人だが…?
第22話『団結と決裂』
マンガ家・間界野次は人気アーティスト・KOOGYであると発表され、その手法へ抗議しに殴り込んだ、福田、最高、秋人、中井。編集長も巻き込んだ議論となるが、「マンガの内容で勝てばいい」と双方納得し、その場は事なきを得る。福田の提案で、各自の原稿をエイジの仕事場に持ちより、意見交換をすることに…。
第23話『火曜と金曜』
エイジの仕事場での意見交換を終え、各々「金未来杯」エントリー作品を更に磨きあげる作業へと入っていく。最高と秋人もより面白くするため、締切りギリギリまで修正を施すことを決意する。いよいよ「金未来杯」がスタートし、ライバル達の作品に一喜一憂する最高と秋人。果たして読者アンケートの結果は…!?
第24話『電話と前夜』
空前の激戦を制し「KIYOSHI騎士」「疑探偵TRAP」が金未来杯史上初の同時受賞をする。結果を聞いた亜豆からはお祝いの電話が秋人宛にかかってくる。尻込みする最高・亜豆を尻目に、秋人と見吉の計らいで、二人は卒業式以来の言葉を交わそうとするが…!?そして日は巡り、運命の連載会議の日を迎える!
第25話(最終回)『ありとなし』
連載会議には13本の作品が提出され、そのうち7本が「あり」として候補に残る。さらに作品を絞るべく会議は続けられることとなり、当初の予想よりも長引いてしまうことに…。ついに会議は終了し、会議結果の連絡を待つ最高と秋人のもとに服部からの運命の電話が鳴り響いた!果たして結果はいかに!?