第965話『大怪獣ゴメラvs仮面ヤイバー(序)』
大阪にある日売テレビ新社屋の大ホールで新社屋完成記念映画「大怪獣ゴメラvs仮面ヤイバー」の制作発表会が行われる。小五郎は招待され、コナン、蘭、元太、光彦、歩美、灰原、平次、和葉を連れて発表会に来ていた。敏腕プロデューサーの米倉功人(よねくらいさと)がステージ上であいさつした後、部下のプロデューサー、小杉裕雅(こすぎひろまさ)が小五郎に声をかけてくる。明日は大阪城公園で映画の群衆シーンの撮影があり、小杉はエキストラとして参加してほしいと小五郎たちに頼む。 米倉はスマホを見ながらバックヤードにある倉庫にやってくる。倉庫には巨大な怪獣のフィギュアがあり、足場に固定されたロープが怪獣に結び付けられていた。足場の上にいる犯人はロープを切ろうとするが手が滑ってナイフが床に落ちる。だが、米倉はスマホ画面を見て、音に気付いていなかった。犯人はそのままナイフでロープを切断し、巨大な怪獣のフィギュアは米倉の上に倒れる。この後、怪獣フィギュアの下敷きになった米倉の遺体が発見され、コナンたちも騒動に気付いて現場に駆け付ける。 大阪府警の大滝警部たちは現場検証を開始。遺体の傍らにはスマホがあり、コナンと平次は息絶える寸前まで米倉がスマホを操作していたと推理する。この後、フィギュアに支えていたロープはナイフで切られていた事が判明。大滝たちは事故ではなく、事件として捜査を進める事に。平次は倉庫のセキュリティを確認。第一発見者の小杉は専用カードキーを持っているのは主要スタッフ15人だけと答える。コナンは倉庫に行った理由を訊ね、小杉は午後2時半に倉庫に来いという米倉のメモがあったと答える。 この後、倉庫に入るカードキーを持っていて、バックヤードに残っていたのは小杉を含めて3人だけと判明。小杉以外の2人は米倉の部下であるプロデューサーの三原義人(みはらよしひと)と高内尊(こううちたける)だった。米倉はヒットメーカーと言われていたが、実際に企画を考えていたのは部下だった小杉、三原、高内の3人。平次は米倉の事が邪魔だった3人には殺害する動機があると考える。 犯行時刻は米倉が倉庫に入った午後2時20分から発見された2時30分までの間。平次はこの時間のアリバイを確認する。三原は3階の会議室に1人でいたと証言。三原は会議室で2時20分と30分頃に他のスタッフと会っていて、時間的に犯行は不可能だった。高内はセキュリティチェックで館内を歩き回っていたと証言。誰にも会っておらず、アリバイはないに等しかったが、高内は米倉を殺害する事はできないと主張。高内は極度の高所恐怖症で足場にも上がる事ができないのだ。2人は仕事があるとその場から去っていく。この後、米倉のスマホの解析が終わり、米倉は犯人の写真を撮っていた事が判明。写真はピンボケの後ろ姿だけだったが、コナンと平次はわずかな手掛かりから犯人を見破って…。
第966話『大怪獣ゴメラvs仮面ヤイバー(破)』
大阪の日売テレビの新社屋完成記念映画「大怪獣ゴメラvs仮面ヤイバー」の制作発表会に招待されたコナンたち。制作発表中、敏腕プロデューサーの米倉が倉庫で巨大な怪獣フィギュアの下敷きになって絶命する。フィギュアを支えていたロープはナイフで切られていて、大阪府警の大滝警部は事件として捜査を進める。そして、コナンと平次はわずかな手掛かりから米倉の部下のプロデューサー、高内と三原の共犯だと見破る。高内と三原は米倉の車を奪って逃走するが、その直後に車が爆発する。 翌朝、大滝警部は本部長の服部平蔵、刑事部長の遠山銀司郎に捜査状況を報告する。爆弾は暴走した衝撃で爆発した可能性が高く、運転していた高内は即死だった。高内と三原が逃走した時、日売テレビにいた京都府警の綾小路文麿警部。平蔵は現場にいた理由を訊ね、綾小路は一昨日、京都宝ヶ池の道路で死亡事故があった事を明かす。亡くなったのは脚本家の恩田崇(おんだたかし)。親の財産を食いつぶして生活していた恩田は自宅付近の山道から車ごと崖下に転落。綾小路は事件の可能性を探っていた。 赤と青のスポーツカーを所有し、偶数日は赤、奇数日は青と決めていた恩田。一昨日は奇数日だが、青の車に故障が見つかり、赤の方に乗っていたという。綾小路は恩田の事を調べ、過去に米倉と接点があった事を突き止めたのだ。2人はかつて同じ団体主催の自主映画上映会に参加していた。平次は車に爆弾が積まれていたため、米倉が2方向から狙われていた可能性もあると推理する。 助かった三原は取り調べを受ける。三原は倉庫で米倉はスマホを見て「恩田が、恩田が」と何度もつぶやいていたと証言する。コナンは米倉のカバンの中身を確認。昨日の夜からバンコク出張の予定だった米倉のカバンには航空チケット、パスポートの他に新聞6紙が入っていた。米倉は恩田の事故を詳しく調べていたのだ。この後、大阪南港の倉庫で爆発があり、日売映画社の末村良平(すえむらりょうへい)が爆死する。末村は米倉に頼まれ、「大怪獣ゴメラvs仮面ヤイバー」の撮影に使う倉庫を探していた。末村もかつて自主映画上映会に参加。爆弾は米倉の車に仕掛けられたものと同じ可能性が高かった。 そして、再調査の結果、恩田の車にも爆弾が仕掛けられていた可能性が高いと判明。小五郎は同一犯による連続爆破殺人事件と確信する。綾小路たちは米倉、恩田、末村が参加していた自主映画上映会の主催者、奥田から当時の話を聞き、3人には石澤克二(いしざわかつじ)という仲間がいた事がわかる。理工学部出身の石澤には爆弾を製造する化学知識があるのだ。当時、石澤は3人から陰湿なイジメを受けていたという。そして、鑑識の結果、末村の殺害現場の爆弾から石澤の指紋が検出される。石澤の自宅には爆弾が残っている可能性もあり、大滝たちは特定した石澤の自宅へ慎重に踏み込むが…。
第967話『大怪獣ゴメラvs仮面ヤイバー(急)』
大阪の日売テレビの新社屋で敏腕プロデューサーの米倉が殺害された事件は急展開を迎える。犯人は捕まるが、米倉の車には爆弾が仕掛けられ、別の人にも狙われていた事が判明。京都で事故死した脚本家の恩田の車にも爆弾は仕掛けられていた。そんな中、倉庫で爆発があり、日売映画社の末村が爆死。これは同一犯による連続爆破殺人事件なのだ。米倉、恩田、末村はかつて自主映画上映会に参加していた仲間と判明。そして、当時、3人は石澤という仲間をイジメていた事も明らかになる。 末村の殺害現場の爆弾から石澤の指紋が検出され、大滝警部たちは石澤を犯人と考え、自宅へ踏み込む。そして、大滝たちは後ろ手を縛られ、後頭部から出血した石澤を発見。憔悴した石澤は意識を失い、自宅から爆弾は見つからなかった。この後、コナン、小五郎は石澤の自宅を調べる。2階で2、3日監禁されていた石澤。逃げようとして階段から1階に転がり落ちた時にケガをしたのだ。 大滝たちが自宅に踏み込んだ時、石澤がいたのは台所。コナンは石澤が玄関から逃げずに台所に向かった理由を推理する。靴脱場には新聞が散らばり、一番上には昨日の朝刊があった。それは米倉が殺害された事件が一面の新聞だった。その頃、平次は京都に行って、恩田の事を調べていた。この後、コナンは灰原と合流。灰原はコナンに頼まれ、米倉、恩田、末村の共通点を調べていたのだ。15年前、お金に困って借金をしていた3人。その借金をキレイに清算したのが3人揃って10年前だった。 コナンは10年前に起きた未解決事件に注目する。それは神戸で起きた資産家宅の強盗事件で、4人組の犯人は1億2千万円を奪って逃走。犯行には爆弾が使われていた。この4人組の犯人グループは米倉、恩田、末村、石澤の可能性が高く、コナンは今になって仲間割れがあったと推理する。恩田は投資に失敗して破産寸前だったらしく、強請られる可能性が高いのは成功者の米倉だった。米倉が強請ってきた恩田を殺害した可能性もあるが、コナンは米倉の車にも爆弾が仕掛けられていた事が引っかかる。灰原は石澤が怪しいと考え、監禁は自作自演と疑うが、コナンは現場の状況から自作自演はないと断言する。 灰原はお手上げ状態になるが、コナンはすでに事件の真相に近づいていた。コナンは恩田が車を2台所有しているのに犯人が片方にだけ爆弾を仕掛けた意味、米倉の車の爆弾に起爆装置、時限装置が付いていなかった理由など、これまでの謎を1つ1つ整理していく。この後、石澤は病院で目を覚まし、大滝、綾小路は誰に監禁されたのかを訊ねる。だが、石澤は口を割ろうとしなかった。大阪府警の合同捜査本部には本部長の平蔵、刑事部長の銀司郎、大滝、綾小路らが集まっていた。そこにホテルで待機していた小五郎が現れる。コナンは部屋に入り込み、小五郎に向けて麻酔銃を発射して…。
第968話『大怪獣ゴメラvs仮面ヤイバー(結)』
大阪府警の本部長の平蔵、刑事部長の銀司郎、大滝警部、京都府警の綾小路警部が集まる大阪府警の合同捜査本部。コナンは小五郎に向けて麻酔銃を発射。コナンは眠りの小五郎として今回の連続爆破殺人事件の核心に迫る。恩田、末村を爆殺した犯人の意図は自身のアリバイを確保するため。車の故障によって1日早まってしまったが、恩田が本来亡くなる日に海外主張を予定していた米倉。映画「大怪獣ゴメラvs仮面ヤイバー」プロデューサーの米倉は末村を倉庫に行かせる事が可能だった。 2人を殺害した犯人は米倉だったのだ。眠りの小五郎は米倉が車に積んだ爆弾を空港の駐車場で爆発させるつもりだったと推理。米倉は全ての罪を石澤に着せようと企てていたのだ。眠りの小五郎は10年前の4人組による強盗事件が動機だと説明。その時、平次が恩田の自宅から証拠となるビデオテープを持ってやってくる。テープには強盗した時の恩田、米倉、末村、石澤が映っていた。コナンは4人が映っていたため、撮影した5人目がいたと推理する。米倉の狙いは関係者を全員殺害する事。コナンと平次は米倉がもう1人も殺害するため、どこかに爆弾を仕掛けていると確信する。 大滝たちは5人目の強盗犯の特定を急ぐ。コナンと平次は病院にいる石澤に会いに行く。石澤は米倉に監禁された事を認め、米倉に脅されて爆弾を作った事も白状する。その頃、蘭、和葉、歩美、光彦、元太は映画「大怪獣ゴメラvs仮面ヤイバー」の一般向け制作発表が行われるアベノハルカスの特設会場に来ていた。和葉はバルーンのゴメラ、ヤイバーと自撮りして平次のスマホに送信する。石澤は平次とコナンが病室から離れた隙に変装して病院から出ていく。 この後、石澤には浩一(こういち)という2つ上の兄がいる事が判明する。綾小路は5人目は浩一の可能性が高いと考える。その頃、石澤は古いアパートに住む兄の浩一を訪ねていた。石澤と浩一が話していると、物陰からコナンと平次が現れる。コナンたちは病院からずっと石澤を尾行していたのだ。浩一は一瞬の隙を突いて逃げていく。浩一は人混みに紛れて逃げようとするが、コナンは浩一を何とか見つけ出して捕まえる。 平次はコナンと合流した後、自宅を調べたが爆弾は見つからなかったと伝える。浩一を殺害するために米倉は浩一の自宅に爆弾を仕掛けたと睨んでいたコナンと平次は困惑。この後、浩一は仕事をサボった事を明かす。それは米倉から頼まれたイベントの警備の仕事だった。平次がどこの警備か訊くと、浩一はアベノハルカスで行われる映画の制作発表だと答える。それは蘭、和葉たちが行っているイベントだった。コナンと平次は皆を助けるために動き出すが、爆弾が爆発する時刻は刻一刻と迫っていた…。
第969話『加賀令嬢ミステリーツアー(前編)』
江戸川コナンは、毛利蘭、毛利小五郎とともに、蘭が福引で当てた金沢旅行にやってくる。3人が金沢観光を満喫していたところ、小五郎は不注意から林マリという女性とぶつかる。普段はハイヤーを使っていてタクシーに乗ったことがない、手助けしたコナン達にチップを渡そうとするなど、マリは浮世離れしたお嬢様だった。 一旦は分かれたものの、マリがひったくりにあっているところに遭遇。再び助けるが、どうも言動がおかしい。マリは小五郎がひったくりから守った大金入りのボストンバックを「置いてきた」というのだ。現場に駆け付けるが、すでにそのバッグはなく、コナン達は詳しい話を聞くことに。実は、犀川学という呉服店の元友禅作家が誘拐されており、マリがその身代金受け渡しを指示されていたことを知る。 その後、学は無事に解放された。普段の行動範囲を知っていたことや、ボイスチェンジャーで声を変えていたことから、知人の可能性があるとコナンは考える。しかし、マリ、経理の楓優子、学の弟子・萩野凛太朗にはそれぞれアリバイがあった。残るは社長の林壮一だが、彼にも身代金受け渡しの時、自宅にいたというアリバイがある。 そんな中、壮一はマリの彼氏・近藤タクミに疑いの目を向け、呼び寄せる。タクミにはアリバイがなく、言い争いになるが、学が誘拐されていた疲労のためか座り込んでしまう。学を介抱するため、その場は一時お開きとなるが、そこでコナンは今回の事件の不審な点に気が付く…。
第970話『加賀令嬢ミステリーツアー(後編)』
江戸川コナンは、毛利蘭、毛利小五郎とともに金沢旅行に来ていた。そこで身代金を運ぶ林マリという女性に会い、誘拐事件に巻き込まれる。しかしこの誘拐事件、被害者と思われていた元友禅作家・犀川学の自作自演だった。犯人もわかり、事件は解決したかに思われた。 ところがその後、学の雇い主だった呉服店社長の林壮一が襲われるという事件が発生。動機や目撃証言から、学が有力な容疑者となる。 そんな中、マリのもとに学から電話がかかってくる。その内容は弟子である萩野凛太朗を誘拐したというものだった! 身代金が準備され、小五郎が受け渡しに駆り出される。 コナンは監禁写真や脅迫電話からヒントを探し、ある場所に1人で行こうとするが蘭に見つかってしまう。コナンの目的地は小松空港周辺。学からの脅迫電話に飛行機の離発着音が聞こえたため、金沢周辺で唯一空港がある場所へやってきたのだ。蘭とともに小松駅にたどり着いたコナンは、そこで学に鉢合わせするが…。
第971話『標的(ターゲット)は警視庁交通部(一)』
警視庁交通部交通課の三池苗子は遅刻しそうになり信号無視をしようか迷っていたところ、幼少期、刑事部捜査一課強行犯捜査三係の巡査部長・千葉刑事に注意されたことを思い出し立ち止まる。そこにコナンたち少年探偵団が通りかかる。苗子は、標識について教えながら途中まで一緒に通学する。その様子を見ている不審な男がいた…。 苗子は千葉に好意を寄せながらも、いまだに恋心はおろか元同級生であることすらも伝えられない。 なかなか進展しない千葉との関係に悩み、憂さ晴らしのため交通部執行課警部捕の八木紫織、交通部執行課巡査部長の百崎橙子と、カラオケに行くことになる。そこで八木と百崎は、ここ1週間ほど、お互い誰かにつけられていることを知る。 酔っぱらった苗子とそれを介抱する八木を見送り、1人なった百崎に「公園から女の子の泣き声がする」と男が声をかけてくる。不審に思いながらも百崎は男についていくことにするが、そこで襲われ翌日、遺体となって発見される…。
第972話『標的(ターゲット)は警視庁交通部(二)』
警視庁交通部交通課の三池苗子は、同僚の八木紫織、百崎橙子とカラオケに行く。その帰り道、1人なった百崎が襲われ、翌日遺体となって発見されてしまう。遺体のそばには折れ曲った100円硬貨、そして百崎の指は、公園のブランコを指さしていた。 一週間前、百崎と八木は青野健吾、赤峰萬治、白山祐三という3人の男性を交通違反で取り締まっていた。3人とも急いでいたため激しい言い争いになっており、今回の事件はそれと関係があるのではないかと捜査が進む。 そんな中、八木はある男のもとに1人で向かっていた。百崎殺害の犯人だと確信し、そこにいた男に自首を促すが襲われてしまう。倒れた八木を見つめ、男は「あと…一人…」とつぶやくのだった…。 一方、江戸川コナンは、一週間前に交通違反の取り締まりが行われた、米花町五丁目の交差点近くにある、喫茶ポアロで安室透と榎本梓に聞き込みをしていた…。
第973話『標的(ターゲット)は警視庁交通部(三)』
警視庁交通部交通課の百崎橙子、八木紫織が立て続けに殺害された。 佐藤刑事、高木刑事、千葉刑事など警視庁の刑事たちは、八木の落下現場付近の聞き込み開始。一週間前に付近で別の事件が発生していたことを知る。 そこに交通課の宮本由美がやってきて、“駐車禁止の標識”が2人のダイイングメッセージではないかと助言する。一週間前、百崎と八木が取り締まった青野健吾、赤峰萬治、白山祐三という3人の男性に容疑者は絞られるが、決定的な証拠はない。由美は、八木が残したもう一つのダイイングメッセージ『7155』から、さらなるヒントを得るために前日、2人と一緒にカラオケに行っていた三池苗子に電話をする。 そんな苗子の話を聞き『由美』という名前に怒りを燃やす怪しい男がいた…。 一方、現場にやってきた江戸川コナンは千葉刑事に声をかけ、現在の捜査状況を知る。コナンは千葉刑事に車で送ってもらっている最中、あることに気が付く…。
第974話『標的(ターゲット)は警視庁交通部(四)』
江戸川コナンは、警視庁交通部交通課の八木紫織が殺害された現場で千葉刑事に声をかけ捜査状況を確認。ダイイングメッセージなどから犯人が、一週間前、運転中にスマホをいじっていたことで交通違反の取り締まりを受けた青野健吾であることを特定する。 さらに佐藤刑事たちは、取り締まりを受けていた際に“由美”という名前を耳にしていたことを知る。実際には二人の友人だが、交友関係から同じ交通部の宮本由美が狙われるのではないかと、犯人の捜索が始まる。しかし、犯人の姿は見つからず、由美ともなかなか連絡が取れない。 そのころ三池苗子は、由美の連絡先を聞きだそうとする青野に監禁されていた。決死の覚悟で千葉刑事に連絡を入れるが喋ることができず、監禁場所のヒントを残すだけで携帯電話を取り上げられてしまう…。
第975話『妻探しの秘密』
コナンと蘭は、駅前で失踪した妻を探す男性・樋口正樹と出会う。妻の樋口知実が失踪した日は、お祝いをする予定で、財布や携帯電話も自宅に置いたままだという。事件だと考えたコナンと小五郎は、樋口の自宅近くで聞き込みを開始するが、目撃情報も少ない。 そんな中、『今夜は許して!』『殺すのは明日にして!』など河原で物騒な言葉を聞いたという青年、正樹と知実が怒鳴り合う声を聞いたという主婦、公園で『私を追い出して!』と叫んでいる知実を見かけたという女性の目撃証言を得る。出てきた話は正樹と知実が揉めていたというようなものばかり。 さらに「奥さんの遺体を庭に埋めていた」という匿名の通報で目暮警部、高木刑事たちがやってくる。庭の捜索を始めると、そこから遺体が発見され…。
第976話『追跡!探偵タクシー』
とあるマダムに依頼され、行方不明になったペットの“アルマジロ君”を探すことになったコナンと小五郎。捜査中に乗ったタクシーの運転手は小五郎の大ファンで猛アプローチ! 先ほど乗車した不審な“サングラスの兄弟”について語り、その道順を案内し始める。 兄弟は行き先を告げず遠回りし、小さな百円パーキングで降りて行ったという。その後、向かっていった公園では『お化け煙突祭り』のお囃子の練習が行われていた。 ハロウィンの影響で盛り上がっている『お化け煙突祭り』では、売上金を大きな金庫で管理しており、それは当日の交通規制で銀行の集金車が回収しに来ることになっている。コナンは、兄弟がこの売上金を狙っているのではと推理する。
第977話『割れた金魚鉢』
投資会社の社長にボディーガードを依頼された小五郎は、コナンと共に様子を見に行くが投資の内容は詐欺まがい。断って帰ろうとしたところ社長の遺体が発見され、さらに…。
第978話『対岸の事件』
公園にバードウォッチングにやってきたコナンたち少年探偵団は、“推理力向上”のために双眼鏡で川の対岸の人間観察を始める。職業あてをして遊んでいたところ、変装した高木刑事たちが張り込みをしているのを発見。どうやら、誘拐事件の現金の受け渡しが行われているようだ。向こう岸に行こうとするが、移動までの時間がかかるため、そのまま見守ることにする。 その後、現金の受け渡しに犯人が現れ確保されるが、コナンは何か引っかかる。犯人は、誘拐事件ではなく、特殊詐欺の受け子だった。少年探偵団の面々は、それぞれ犯人らしき人物に目星をつけ観察しはじめ……。
第979話『探偵を引きずり回す』
小五郎のもとに「大切なブローチを盗まれた」という女性・香苗がやってくる。犯人に指定された公園に向かう小五郎と香苗だったが、そこでも場所の移動を指示される。移動中も危険を感じ、小五郎は香苗が命を狙われている可能性を考えるが……。
第980話『完全犯罪のススメ』
毛利小五郎探偵事務所に、高木刑事と佐藤刑事がやってくる。「最近、おかしな事件がいくつも起きている」という2人は、事件の資料を小五郎に見せる。 事件の内容は結婚詐欺、銀行殺人、空き巣……とバラバラ。しかし、これらの事件には共通点があり”事件のプロット”が証拠品の中に必ず入っているというのだ。捕まった犯人たちの供述によると「犯罪アドバイザー」から犯罪計画書を売ってもらったという。居場所を突き止めた2人は警察側のアドバイザーとして小五郎に白羽の矢を立てたのだった。 ”現代のモリアーティ”と名乗った犯罪アドバイザーの浜中繰は、「犯罪小説のプロットを売っている」と言って自分のやってきたことを認め、犯罪教唆で逮捕される。佐藤刑事の凄みに押され、かかわっている事件について浜中は話し始めるが、『石神隆復習計画』というプロットの容疑者だけが見当たらず……。
第981話『坊っちゃん亭へようこそ(前編)』
江戸川コナンたち少年探偵団は公園で、何者かに暴行された傷だらけの猫を発見する。猫の爪に残っていた血痕と繊維から犯人捜しをすることになる。一方、『坊っちゃん亭』という料亭では接客係主任が遺体となって発見されていた。彼の上着は、猫の爪に残ってた繊維と酷似していて……。
第982話『坊っちゃん亭へようこそ(後編)』
コナンたち少年探偵団がケガをした猫を保護した日、夏目漱石の小説『坊っちゃん』を再現した料亭『坊っちゃん亭』で接客係主任の“うらなり”が遺体となって発見された。警察の捜査が進む中、犯人の有力候補と思われた経営者の“赤シャツ”までもが、翌日、遺体となって発見される。警察は逃げられないと考えた末の自殺だと考えるが……。
第983話『キッドVS高明 狙われた唇(前編)』
コナンは、東京にやってきた平次、和葉とともに世界最大級のコンクパール「妖精の唇(フェアリーリップ)」が展示されている博物館“鈴木ミュージアム”にやってくる。怪盗キッドがこの宝石を狙っているらしい。鈴木次郎吉のキッドへの挑戦状には「その宝石は全方向から速やかに見ていただける準備をしています」と書かれており……。
第984話『キッドVS高明 狙われた唇(後編)』
コナン、蘭、小五郎、そして大阪からやってきた平次、和葉は博物館“鈴木ミュージアム”にやってくる。一方、博物館に展示されている宝石・世界最大級のコンクパール「妖精の唇」を盗むと予告した怪盗キッドは和葉に変装し、展示部屋に潜入。見事、宝石を盗み出す……?
第985話『二つの素顔(前編)』
毛利小五郎事務所に、武藤雅子という女性がやってくる。彼女は姿を消した夫を探しているという。勤務先ではない町で夫を見かけ、一緒にいた見知らぬ女性と別れたところで声をかけたが、何故か逃げられ姿を見失ってしまったというのだ。コナンと小五郎は、自宅にあった名刺から夫が勤める会社を訪ねるが……。
第986話『二つの素顔(後編)』
毛利小五郎事務所にやってきた武藤雅子の依頼は、失踪した貿易商の夫・武藤一誠の捜索。依頼を受けた小五郎は、手掛かりをもとに夫のもとにたどり着く。しかし、夫の本来の姿は貿易商ではなくリサイクル業者の社長だった。隠し事をしていたことを反省し、武藤夫婦は無事和解したかに思えたのだが、翌日、夫が遺体となって発見される……。
第987話『会社解散パーティ』
レストランに食事に行ったコナン、蘭、小五郎は、そこで通販サイト『クレーノ』の社員たちが“会社解散パーティ”をひらいているのに出くわす。そんななか、労いの言葉とともに花束を渡された社長が倒れてしまう。その花束には、毒針が仕込まれていたのだ。容疑者はパーティの参加者に絞られるが……。
第988話『いがみ合う乙女達』
コナン、蘭、園子は買い物に来ていたショッピングモールでスマートフォン操作できるアザラシのおもちゃを販売しているモデルたちを見かける。3人がバックヤードで休憩させてもらっていると、そこには先ほど見かけたモデルたちがいた。彼女たちはそれぞれに雰囲気が悪く、特にCMのオーディションで争ったらしい2人の空気は最悪なものだった。買い物に戻ったコナン達だったが、直後に悲鳴が聞こえ……。
第989話『歩美の絵日記事件簿』
コナンたち少年探偵団の通学路にある、米花町商店街の宝石店。そこに世界で5本しかない高級装飾時計がやってくる。住民たちも興味津々の様子だ。時計は万全のセキュリティで守られているが、コナンは泥棒狙われていることに気が付く。そのきっかけは“歩美の描いた絵日記”で……。
第990話『オートマティック悲劇(前編)』
毛利探偵事務所に依頼人・大出房矢がやってくる。房矢の依頼は、父親・大出頼太が殺害された事件の犯人を見つけてほしいというものだった。 事件は先週の水曜日、手倍町の自宅で発生。一人でいた頼太が何者かに頭を殴打され亡くなり、現金三十万円ほどが盗まれた。十日経った今も、犯人はまだ捕まっていないというのだ。 房矢は生真面目な父親への反発でグレていた時期があった。最近、姉が地元では有名な資産家一族の御曹司と婚約したのを聞きつけ、その頃のワル仲間が「婚約相手を自分たちにも紹介しろ」と迫ってきていたのだ。姉に迷惑をかけないよう家出を計画していたため、事件の日、在宅しているはずの時刻に家にいなかった。房矢は、そのせいで強盗に入られたのだと考え後悔していたのだった……。
第991話『オートマティック悲劇(後編)』
依頼人・大出房矢が家出をしている間、自宅に1人でいた父親が強盗に入られ殺害された。コナンと小五郎は、盗みをした人物を見つけるが「殺害はしていない」という。なかなか犯人像が見えない中、再び現場に向かう。果たして父親を殺害した人物とは……。
第992話『町屋カフェでの事件』
コナンは、蘭、園子とSNS映えすると評判のドーナツを出す町家カフェにやってくる。しかし、店内には店員と怪しげな客が数人しかいない。しばらくコナン達がカフェで過ごしていると、突然、トイレから悲鳴が聞こえる。そこには、頭を殴られて倒れている店長の姿があった……。