第1話『いざ、妖々と』
改暦したての世、妖人(=妖怪)にまつわる事件を取り締まることを目的に人間と妖人の代表者で「妖人省」が設立されることになった。 陸軍少尉の 総角 景 (あげまき けい)、芳野葛 利劔 (よしのかずら りけん)、花桐 丸竜 (はなきり がんりゅう)の3人は命を受け妖人省へ赴任することに。 ところが、彼らと一緒に任務につく仲間として紹介されたのは、半妖とはいうものの、頭に耳が付いていること以外は全く普通の女の子たちだった。
第2話『あか、煌々と』
妖人省発足後、同じ屋根の下、なんともぎこちない 人間・半妖・妖人の共同生活が始まっていた。 バテレン文化や、実は妖人嫌いの軍人“総角 景”が自分の生活に入ってきたことで苛立つ西王母桃(ざくろ)。 ところがそんな折、「西洋風の宿泊施設 “ホテル” の建設を脅かしている妖人を調査して欲しい」という依頼が入る。 早速、西王母桃たち7人は建設中のホテルに向かうことになるのだが–。
第3話『かこ、哀々と』
とある村の村長から「最近、村の女、子供ばかりが行方不明になる“神隠し”のような事件が続いている」という相談を持ちかけられる。 それを聞いた西王母桃は突如顔色を変え、いつにも増して真剣な表情で「依頼を受けたい」と櫛松(くしまつ)に懇願する。 景は西王母桃のただならぬ様子に疑問を抱くが、その理由にまつわる半妖誕生の秘密を櫛松に聞かされる。 複雑な思いを抱えつつ、二人は共に問題の村へ行くことに。
第4話『きょり、怖々と』
「人から譲り受けた“曰くつきの品”を調べてほしい」という依頼が入った。 薄蛍(すすきほたる)、利劔、雪洞(ぼんぼり)、鬼灯(ほおずき)、丸竜の5人は、問題の品があるという骨董店“折屋”に向かうことに。 折屋を営む女主人 折形綾 (おりかた あや)は妖人の鬼っ子“麦”と共に折屋を営んでいた。妖人と人間が仲良く共同生活をしていることに驚く一同。 一方、出された“曰くつきの品”とは禍々しい空気を纏った刀だった。
第5話『わな、粘々と』
政府の人間が集まる夜会や舞踏会で、妖人の仕業と思われる軍人を狙った事件が頻発していた。 なんでも、女の誘いに乗ってついていくと突然巨大な人食い蜘蛛に変身して人を襲うというのだ。 花楯 鷹敏(はなだて たかとし)中尉の依頼により、その夜開催される陸軍上層部の夜会を警備をすることになった妖人省の面々。 一般の招待客に紛れ込んで警備をするため、西王母桃たちも洋装をして夜会に出かけることに――。
第6話『ゆきて、事々と』
陸軍省の夜会の一件から元気がない丸竜。 丸竜は、自分を守るために傷ついても恐れず敵に立ち向かっていった雪洞と鬼灯に対し、何の助けにもなれなかったことに憤りを感じていたのだった。 そんな丸竜に、雪洞と鬼灯は自分たちの生い立ちを話し始める――。 一方、夜会での戦い以来、普段通りに楽しく振舞っていても、どこか西王母桃の様子がおかしい。 そのことに景だけは気が付いていた。
第7話『うち、猫々と』
いつも通りのんびりとした妖人省の午後、突然「ぼっちゃま--!!!」と総角に抱きつく若い女性が現れた。 その女性“タエ”は総角家で働く使用人で、総角家の当主 景の父からの命を受けて妖人省にやってきたのだ。 渋々総角は実家に帰ることにするが、何故か西王母桃に「一緒についてきて欲しい」と願い出る。 文句を言いながらも一緒に行くことになった西王母桃。 到着するとそこには西洋風の大きなお屋敷が佇んでいて…。
第8話『あめ、徒々と』
骨董店 折屋に預かっていた刀を返しに行く薄蛍と偶然街で出くわした総角。 自分の用も済んだので、薄蛍に付き添い折屋まで行くことに。 ところが、店の前で二人は何者かに捕らわれてしまう。その犯人は、百録(びゃくろく)と橙橙(だいだい)という半妖の姉妹だった。 一方、折形綾の連絡で二人の失踪を知った西王母桃や芳野葛は捜索に向かう。
第9話『さち、恋々と』
巷では、色恋の相談に答えてくれる“こっくりさん”が大流行。 さっそく妖人省の中でも雪洞・鬼灯が試してみることに。 西王母桃たちも興味津々。 ところが出てきた“こっくりさん”が暴走し逃げ出してしまった。 退治をしようにも西王母桃の刀も歯が立たない。 偶然、同様の事件の調査依頼に妖人省に来ていた花楯中尉も加わり、“こっくりさん”を探しに行くことに。
第10話『かげ、追々と』
神社で行われる祭りに向かった妖人省の面々。 浴衣を着た西王母桃たちはウキウキ気分。 まずは神社の守り神 狛犬のあ様とうん様に挨拶をし、お祭りを楽しむ一同。 さらに巨大迷路があるというので遊びに行くことに。 チームに分かれて出口まで競争をすることになるが、西王母桃は総角とはぐれたところで何者かに捕らわれてしまう。
第11話『ふれて、殻々と』
捕らわれた西王母桃が、見知らぬ屋敷で見つけたのは、母・突羽根(つくはね)だった。 その手に触れた瞬間、西王母桃も知らなかった母・突羽根の記憶が前に広がる-。 一方、妖人省では櫛松が神がかりの里、半妖の生まれる理由を語り始めるのだった。 最終話に向けいよいよ西王母桃誕生の核心に触れる。
第12話『きき、焦々と』
自分の出生の秘密そして半妖の生まれる所以を知ったところで、西王母桃は再び捕らわれ気を失ってしまう。 一方、妖人省では西王母桃を救い出すため、総角たちはわずかな手掛かりと共に走り出す。 あうん様に導かれ、辿りついた神がかりの里で出会ったのは…。 最終局面を迎える緊迫の第12話。
第13話(最終回)『おわり、燦々と』
百録に導かれ、総角、芳野葛、花桐の3人の少尉たち、薄蛍、雪洞、鬼灯の半妖の3人が辿りついた場所には思いもよらない風景が広がっていた。 気を失ったままの西王母桃はそのまま沢鷹の手に落ちてしまうのか…。 その全てに決着の時が近づいていた…。 大団円、感動、感涙の最終回、いま燦々と降り注ぐ!