第1~109話
第110話『時は流れ また時代が動いた…!!』
勇敢な青年になったバットと美しく成長したリンは、ジャコウと天帝の圧制に苦しむ人々を助けようと『北斗の軍』を結成。だが、戦いなれぬ人々を率いて、苦戦を続けていた。彼らは、伝説の救世主ケンシロウの出現を待ち続けるていた。一部の人間にはケンの死亡説さえ流れていた。一方、場末の貧しい村にひとりの『流れ者』が姿を現していた。すっかり憔悴しきった彼を救ったのは、貧しさにあえぐ村で正義感と優しさを失っていなかった少年・ハルだった。
第111話『あいつはいつ目覚めるのか…!?』
ハルに助けられた『流れ者』は、ハルが働くバーで身体を休めていた。そこへやって来る天帝軍の死刑官ゲルド。奴はかつて天帝に反旗を翻した『赤龍党』の残党狩りを楽しんでいた。自爆してでもゲルドを倒そうとするハルの前でマントを取る『流れ者』。彼こそ「北斗神拳伝承者ケンシロウ」だったのだ!
第112話『救世主、北より来たる!!』
隠密行動をとっていたリンとバット。だが、エリア司令官バスクの手下によって、何の関係もないただの若い男女がリンとバットとして捕らえられてしまう。しかも非情なバスクは、その女を見せしめに処刑しようとする。死を覚悟して名乗りをあげようとするリンとバット。そこに、突然現れた『男』…それは、ラオウの愛馬「黒王号」を従えたケンシロウだった!
第113話『謎の賞金稼ぎアイン! 俺がケンシロウの首をとる!!』
ケンシロウがようやく北斗の軍に合流したことで、リンやバットはもちろん軍の誰もが心強く思っていた。そんな中、ケンシロウの存在はエリア司令官ゲイラにも報告されていた。賞金首を届に来た賞金稼ぎのアインは、ゲイラから最高の賞金首ケンシロウのことを聞かされ「自分が倒す」と鼻息を荒くする。
第114話『また一つ暗殺拳! その名は元斗皇拳!!』
かつてケンシロウと共に戦った南斗水鳥拳のレイは、とある豊かな村に葬られていた。だが、マミヤ、アイリもいるその村は天帝軍の将、元斗皇拳・紫光のソリアによって襲撃されてしまう。エリア攻略のため活動をしていた北斗の軍は、ちょうどその付近を行軍中。村の異変を目撃しケンシロウが助けに走る!
第115話『天帝怒る! ファルコ、北斗を地上より根絶やしにせよ!!』
北斗の軍を待ち受ける、天帝軍の将にして元斗皇拳・最強の男、金色のファルコ。ファルコたったひとりに敗北を喫した北斗の軍。全員の命と引き換えに、リーダーを抹殺を要求するファルコ。リーダーを名乗り、リンを守ろうとするバットだが、ファルコはリンこそが本当のリーダーであると見抜く。ファルコとリンとの間の因縁とは!?
第116話『南斗の魂燃ゆ! 壮絶ハーン兄弟!!』
北斗のリーダーは抹殺しなければならない…。だが、リンは自分がかつて救った命。運命の皮肉を感じつつ、ファルコはそれでもリンを抹殺しようとしていた。その様子を見ていた犯罪者のハーン兄弟は、見張りの青年に自らを拘束するコンクリートを破壊するよう指示する。彼らもかつてファルコに惨殺された南斗108の流派のひとつ、南斗双鷹拳を受け継ぐ伝承者だったのだ。
第117話『アイン危うし! 愛する女に魔の手が伸びた!!』
「ケンが命を取らなかった男なら、きっと悪い奴じゃない」そう考えたバットは、アインを誘ってたった2人でエリアを一つ攻略してしまう。だが、それが災いし、二人の攻め落としたエリア長官ベロンの目の仇にされ、ベロンはアインの女…アスカを誘拐する。アインの愛する女とは、幼い女の子だった!! 二人の関係は? そして、アインの戦う理由とは?
第118話『元斗の猛将ファルコ! そこにはラオウの影が…』
元賞金稼ぎのアイン、老将リハクを加えた北斗の軍は、中央帝都を目前にしていた。リハクにより語られるファルコの過去。ラオウと対峙したファルコは、村を守るために自らの足を差し出した過去を持つという。一方、帝都内部では、赤光将軍ショウキがジャコウに反旗を翻す。
第119話『帝都にこだます天帝の泣き声! ファルコはいずこに…』
ジャコウはファルコに命令する。「天帝を助けたくば北斗を倒せ!」と。自分がケンシロウに敗れたならば、ジャコウはすべての責任を天帝になすりつけて逃げるだろう…。そう考えたファルコは、忠実な部下と愛する女ミュウに帝都爆破用の起爆装置を託し決戦の地へと向かった。そしてついにケンシロウとの頂上決戦の火蓋が切って落とされるのだった!
第120話『ついに天帝の正体が見えた!!』
罠で地底深くに突き落とされた一同は、そこで、天帝ルイを発見する。リンとルイは双子の姉妹。「天帝はひとりでなければならない」という掟により、ファルコは幼子のリンを抹殺するようジャコウに指示されたが、密かに彼女を救ったのだった…。
第121話『アインの挽歌! 誇りをすてて生きるより熱き死を!!』
満身創痍のケンシロウとファルコは、ジャコウの卑劣な手段でピンチに陥っていた。すでに全身血まみれの両者を、ジャコウの射出した巨大槍が襲う! 一刻も早く地下洞窟から脱出し、ファルコとケンシロウが戦う理由など既にないことを伝えたいリンたち。そこでアインは鉄杭を拳で地下水脈まで打ち抜き、地下水の水圧で脱出させようとした。彼の命がけの一撃は、ついに奇跡を起こす!
第122話『帝都崩壊! ジャコウ、せめて地獄で夢を見よ!!』
切り札の天帝を救出されたことで、もはやジャコウは裸の王様でしかなかった。部下は彼を見捨て、怒りに燃えるファルコに滅殺されてしまう。平和が訪れた喜びも束の間。緑光のタイガが、リンを連れ去り「死の海」を渡ろうとしているという事実が発覚する。ケンシロウは、アインの生き様を心に焼き付け、タイガを追うことを決意。それは新たな戦いの序曲だった…。
第123話『果てしなき試練! ケンシロウ海を渡る!!』
リンが連れ去られたのは『死の海』を渡った先にある『修羅の国』。力だけが全てを決めるその国には、北斗の源流が存在するとされる。海賊船で海を渡るケンシロウ、その隻眼・隻腕・片足の船長『赤シャチ』は、かつて修羅の国に攻め込んだが、息子すら置き去りにして逃げ出したという。修羅の国に上陸したケンシロウが目にしたのは、修羅によって瀕死の重傷を負わされたファルコの姿だった。
第124話『何が待つ暗黒大陸!そこは伝説の修羅の国!!』
名も無き修羅に敗北したファルコ。闘いの中はずれた義足がその敗因だった。名誉のために再び修羅に挑むファルコ。土に潜る修羅に対し、地面を凍らせる滅凍黄色凄陣で修羅が飛び出すのを待ち構えるファルコ。死を覚悟しながら繰り出すファルコの元斗皇拳は、修羅を捉えるか…!?
第125話『善か悪か? 謎の北斗琉拳現わる!!』
名を許された修羅・砂時計のアルフ。リンをめぐっての修羅同士の闘いに勝利した彼は、ケンシロウの抹殺を命じられる。毒のマントを被せ、自由を奪ってからケンシロウに攻撃を浴びせるアルフだが、2分内で散ったのはアルフの方だった。その頃、リンは北斗琉拳を使うシャチに連れ出されていた。
第126話『あえて世紀末に愛を説く! その名はレイア!!』
北斗琉拳を操る男シャチ。その目的は、修羅の国を支配する3人の羅将を倒すこと。一方、ケンシロウは、修羅の国であえて愛を説く女、シャチのかつての恋人レイアに「悪に染まったシャチを殺して」と言われる。そして、追っ手に行く手を阻まれたシャチ。傷つけずにあいての内臓を奪うというカイゼルとシャチの闘いの結末は!?
第127話『羅将ハン! お前は白き雪も紅に染める男!!』
シャチは、ケンシロウを羅将ハンにぶつけてハンの体力を消耗させようと、リンを連れたままハンの居城を目指していた。ボロとしてリンをハンに差し出す芝居をしながらハンに近づくシャチ。変装を見破られると、早くもハンと戦闘状態に入る。が、ハンの実力を確かめ、逃げを打つ。一方ケンシロウは、すでにハンの居城に…。
第128話『修羅の国に救世主伝説走る! その名はラオウ!!』
ケンシロウとハンの戦いを観戦しながら、この国で生きるには強さが必要だと語るシャチ。北斗琉拳の使い手だったその老人に弟子入りしたシャチは、愛を説く恋人のレイアの反対を押し切って鬼になることを決意。「いずれ救世主がこの国を変える」と発言したジュウケイの下で拳を磨いた。しかしジュウケイから救世主だと聞かされていた者の名は、なんと「ラオウ」だった!
第129話『暴かれたケンシロウの秘密! 修羅の国は母の国!!』
シャチの策略により、ケンシロウの存在は「ラオウの来襲」として国中に知らせられた。畏怖する修羅、開放に期待する人々。そんな中、その報に安堵したジュウケイは、彼の過去を語る…彼が3人の羅将に北斗琉拳を教え、修羅の国を生み出すもととなったこと、そして、この修羅の国がラオウやケンシロウの故国であること…。
第130話『非情の予言! ケンシロウ、お前は救世主になれない!!』
ハンの死の間際の「お前は救世主にはなれない」の言に、戸惑うケンシロウ。だが、未だ修羅の国はラオウ渡航の知らせが間違いであることに気づかず、混乱が続く。そんな中、ラオウを待ち望んでいた村人コセムは、一斉蜂起を決意。だが、ラオウは到来していないことを知った修羅たちの手で村人たちは虐殺されてしまう。そこに到着したケンシロウは、「なぜラオウ様ではなくお前が来た」と…。
第131話『馬上の勇士ロック! 俺はケンシロウを信じない!!』
ラオウ伝説が崩壊したことにより、反乱分子の鎮圧と圧政が広まる。コセムの息子ロックは、ラオウ到来を信じ、決起するつもりで村に戻ったが、父の死とラオウ伝説の崩壊を知らされ愕然とする。「自分がラオウ伝説を引き継ぐ」…そう決意したロックは、仲間の戦士たちと共に「ラオウの軍」を結成。修羅たちに敢然と戦いを挑もうとするが…。
第132話『問答無用の男達! 遂に荒野の七人がケンを襲う!!』
第三の羅将になろうと、サソリの修羅ギャモンとその一味は、人質を取ってロックたちをけしかけ、ケンシロウを襲撃。ロックの瞳の奥に宿る哀しみを見抜いていたケンシロウは、あえて罠にかかることで黒幕のギャモンを引っ張り出そうとしていた。
第133話『ロック死の伝達! ケンシロウ友の命を受けとめよ!!』
第三の羅将ハンが殺されたとあり、第二の羅将ヒョウはケンシロウ討伐のため自ら軍を率いて出陣した。だが、事の経緯を知った北斗琉拳の老師ジュウケイは言う「ケンシロウはヒョウに勝てぬ」と。そして語られる驚くべき事実。ケンシロウはヒョウの実の弟であり、さらにヒョウには隠された秘密が…!!
第134話『新世紀創造主宣言! 俺の名は魔神カイオウ!!』
ケンシロウを探し求めるヒョウを、北斗琉拳のジュウケイ老師が待ち受けていた。ケンシロウがヒョウに勝てないと信じたジュウケイは、命をかけてヒョウの記憶を蘇らせようとしたのである。一方シャチは、おのれの野望のために、リンを第一の羅将カイオウに引き渡した。だが、リンを居城に連れ込んだカイオウは、邪悪な『魔闘気』を発しながら宣言する。「新世紀の王となる」と。
第135話『悪魔の封印! それが北斗宗家二千年の悲劇を語る!!』
ヒョウの封じられた記憶を蘇らせ、ケンシロウがカイオウに勝利できる唯一の要因である「北斗琉拳を滅ぼす『鍵』」を引き出そうとするジュウケイ。ケンシロウとヒョウが北斗の源流『北斗宗家』の人間で、ヒョウがその『秘拳』のありかを知る唯一の人物だったのだ。しかし真実を告白しても、どんな術をかけようとも強固にかけられた記憶の封印はなかなか解けない…。その頃、リン奪回のためにカイオウの居城に足を踏み入れたケンシロウは…。
第136話『弟ケンの危機! やさしきヒョウよ今こそ心を開け!!』
カイオウに奥義『無想転生』を放つも、カイオウは少しも揺らぐことなく、ケンシロウは一方的に倒されてしまう。カイオウは『ヒョウのみが知る北斗の封印』だけが自分を倒す鍵になると発言。一方ジュウケイは、幼き日の「ケンシロウのために秘拳のありかは誰にも教えない」と頑として口を割らなかった優しく弟思いのヒョウを取り戻そうと、捨て身で破孔をつく。ジュウケイ最後の破孔。それによってヒョウは予想外の変貌をとげる。
第137話『処刑台のケンシロウ! 遂に天は海神を走らせた!!』
カイオウに敗れたケンシロウは無残にも磔にされていた。その様子を陰で見守っていたシャチだったが、自ら北斗琉拳を振るってカイオウとの直接対決に挑んだ。だが彼では歯が立たない。シャチにとどめを刺そうとするカイオウ。そこに現われた赤シャチは、濃硫酸を浴びせることでカイオウの動きを封じ、ケンシロウとシャチの救出を成功させる。しかしリンだけが水流に呑まれて行方不明に…。カイオウにとどめをさそうとした赤シャチもカイオウの手にかかり、最期をとげる。
第138話『カイオウつかの間の勝利宣言! 北斗の幻が彼を襲う!!』
カイオウとの闘いでダメージを負ったケンシロウ。一見、シャチは赤シャチを海葬にすると、ケンシロウを回復させるために引き上げようとした。だがそれを妨げるようにカイオウが復活。一同に襲い掛かってくる!だが水路を下り始めたシャチたち前に再びカイオウが立ちふさがった!もはやここまでか!? 観念するシャチだが、その時カイオウの魔闘気が突然かき消される。心臓が停止したはずのケンシロウが立ち上がり…。
第139話『運命の出会いヒョウとケン! いまだ兄は弟を知らず!!』
ケンシロウこそ救世主だと信じ、守り抜こうと決意したシャチは、ボロに変装しケンシロウを棺に隠して逃亡の旅を続けていた。その頃、ケンシロウの底知れぬ能力に警戒心を抱いていたカイオウは、部下にリンの捜索を指示する。その頃、地割れによって地下の水流に飲まれたリンは、カイオウの妹サヤカによって助けられていた。一方、ジュウケイを殺してしまったことで心に傷を負っていたヒョウは、サヤカに会うことでその傷を癒そうとするが…。
第140話『カイオウ悪魔の選択! 俺の全身には冷血が脈打つ!!』
シャチは、ようやく安全な場所までケンシロウを運び込む。その頃、シャチとケンシロウの手配書を受け取った修羅の郡将ケインは、第三の羅将の地位を欲してシャチたちの捜索に取り掛かっていた。そしてついにシャチが辿り付いた小屋を調べだしてしまう。タイミング悪く、小屋には世話係の老人だけ。そこに手下の修羅たちがおしかけて…。一方、ヒョウを魔界に陥れるために、カイオウは実の妹サヤカを手にかける。
第141話『ケンシロウの挑戦状! オレには2度の敗北はない!!』
自ら妹・サヤカを殺したカイオウは、その犯人がケンシロウであると偽ることでヒョウに強い憎しみを抱かせた。北斗宗家を途絶えさせるための策略である。カイオウの居城でサヤカの葬儀の最中に、ギョウコという修羅の戦闘汽車が突っ込む。カイオウの前に転がり出たギョウコは、ケンシロウからのメッセージ「オレに二度の敗北はない!」を伝える。ケンシロウをサヤカの仇だと思い込んでいたヒョウは、それを聞いて強い憎しみを抱き、魔界への一歩を踏み出してしまう…。
第142話『暴君ヒョウと悲しき側近! 誰が彼を止めるのか!!』
魔界の領域に足を踏み入れたことで、ヒョウの人格は凶悪なものに変貌していた。その変わり様に、これまで彼を慕い、尽くして来た忠臣ナガトはやり切れない想いを抱く。そんなナガトが遭遇したのは、カイオウとの激闘で大ダメージを負ったシャチと、ケンシロウだった。敵であったはずのケンシロウの目に心動かすものを感じた彼は、2人を自分の家にかくまうことにする…。
第143話『骨肉の兄弟対決! もうヒョウの瞳に涙は帰らない!!』
ヒョウが村人たちを酷使し、沼の底から北斗琉拳発祥の地である『羅聖殿』を蘇らせようとしていることを聞くケンシロウたち。その地に赴き魔人と化したヒョウと対峙したケンシロウ。ケンシロウがヒョウを兄だと意識する一方、記憶の封印で過去を失っていたヒョウは、ケンシロウをただの「サヤカの仇」としてしか見ずに敵意を新たにする。一方、闘いの報告を受けたカイオウは、望んでいた展開に高笑いを響かせるのだった。
第144話『北斗存亡の危機! カイオウの魔の手が天帝にのびた!!』
ケンシロウとヒョウの一進一退の攻防の中、ケンシロウに秘孔を突かれても、ヒョウは自ら秘孔の部分の肉を抉り取って邪悪な拳を振り上げた。ケンシロウとヒョウの闘いが始まったことで、いよいよ北斗琉拳の新世紀を確信するカイオウ。リンを目の前に引き出すと、魔闘気を漂わせながら自身の素顔を晒した。カイオウの素顔はラオウと瓜ふたつ…。それもそのはず、カイオウこそラオウの兄だったのだ!
第145話『涙の兄弟再会! ケンシロウ、俺はお前を待っていた!!』
闘神のオーラを無意識に放出したヒョウから魔闘気が消えた! しかし完全に記憶が戻らなかったのか、幼いケンシロウとの別れの場面を脳裏によぎらせながらも、ヒョウは再びケンシロウに拳を向けようとする。危機感を抱いたシャチがついに動いた。ヒョウの涙を見てしまったケンシロウが攻撃の手を緩めると、それを助けるために後ろからヒョウに襲い掛かったのだ!だが、倒れされたヒョウは、意外な言葉を発する。
第146話『シャチ愛の戦い! カイオウ、それを愚かと笑うのか!!』
ヒョウに記憶が戻り、ケンシロウと和解したことを知らされ、カイオウの様子が一変する。和解のきっかけを作ったシャチに対し怒りを露にしたカイオウは、修羅たちにシャチ狩りを命令した。その頃、致命傷を免れていたヒョウは、共に落ち延びたケンシロウやシャチに、北斗宗家の聖地『泰聖殿』に秘拳が封じられていることを語る。レイアやリンの愛で開かれた秘拳のありか、女人像が見守る地下で、カイオウとシャチが闘い…。
第147話『愛の戦士シャチ死す! 友よ、愛こそすべてと知れ!!』
レイアを守るためにカイオウと闘い、すでに命尽きたと思われたシャチ。しかし泰聖殿の女人像が謎の共鳴現象を起こしたかと思うと、涙を流しシャチを再び立たせた。これまで圧倒されていたシャチが、カイオウでも驚愕するような猛反撃を見せていた。それはすべて「愛」の力がそうさせているのだという…。宗家の奥義が愛であることを確信したカイオウは、悪を奥義とする琉拳の正しさを証明してみせようと…。
第148話『悲しき愛の犠牲者! これがカイオウ悪の原点だ!!』
カイオウが決戦に選んだ場所…それは彼の悪の原点だという、魔闘気が渦巻く『魔性の沼』だった。ケンシロウは、レイアからシャチのプロテクターを形見に受け、ひとり沼へと足を踏み入れた。そこで明かされる、カイオウ兄弟とケンシロウ兄弟母の悲劇の過去! そして、闘いの直前に、カイオウはリンの破孔を突く! その恐るべき作用とは…!?
第149話『カイオウ屈辱の歴史! 天はリンの運命もぬりかえる!!』
カイオウに突かれた破孔のせいで、リンが再び目が覚めたとき、どこの誰だかも知れない人物を愛してしまうかも知れない。怒りに震えるケンシロウはカイオウと戦っていた。リンの危機を知ったヒョウもまた、ダメージを受けた体を酷使し、リン救出のために動くことに…。ヒョウにより語られる、カイオウを歪ませた少年時代の屈辱とは…!? そして、ケンシロウがラオウより聞かされていたカイオウへの想いとは…!?
第150話『最終章 残り3回! これが北斗宗家2000年の血の歴史!!』
なおも続くケンシロウとカイオウの死闘。だが、ケンシロウは、魔性の沼の地下空洞に充満するガスによって身体の自由を奪われピンチに立たされてしまう。一方、破孔のことを知られ、修羅たちに狙われるリン。意識を取り戻しかけるリンに危機が迫る。果たしてヒョウは間に合うのか!? そして、ケンシロウは闘いの中、カイオウもまた、北斗宗家の血を引くものであることを知る。そこには北斗神拳が誕生する以前の北斗宗家にまつわる悲劇の物語が…。
第151話『序章! リンの運命を握る第3の男が現れた!!』
カイオウの拳はもはやケンシロウには通じなかった。すでに完成され、進化することがない北斗琉拳に対し、北斗神拳は常に戦場で進化し続ける拳。故にケンシロウが会得した『秘拳』…北斗琉拳を受け流す拳を使えば、北斗琉拳は一切無効に…もはや勝機を見出せなくなったカイオウは、自らの強大すぎる魔闘気を封じていた鎧を脱ぎ捨てて最後の攻防にでる! 一方、リンを守りながら黒夜叉は絶命、ヒョウもまた絶体絶命の危機! だが、そこに思わぬ援軍が…!
第152話(最終回)『さらば ケンシロウ!! さらば 北斗神拳!!』
リンとヒョウを救出した北斗の軍は、激闘を展開するケンシロウとカイオウの元へと急いだ。鎧を脱ぎ捨て魔闘気で必死に戦うカイオウと、すでに彼を凌駕し余裕さえ見せるケンシロウ。しかし魔闘気さえ通じなくなったカイオウは、母の力を借りて最後の一撃に撃って出る!墓の下から噴出した水流に乗って空から襲い掛かったカイオウに、ケンシロウの拳が食い込んだ! 北斗宗家の時代から続く宿命の歴史に、ついに終止符が打たれるのか!!