第1話『八男って、それはないでしょう!』
商社勤めのサラリーマン・一宮信吾がうたた寝から目覚めると、 見知らぬ世界でバウマイスター家という貴族の息子・ヴェンデリン(ヴェル)という名の 5歳児になっていた。 戸惑いつつも、一先ず貴族の息子であれば食べるに困らないと安心するが、 実は僻地の貧乏貴族の八男である事実を知り――。
第2話『お家騒動って、それはないでしょう!』
アルフレッドという魔法使いに弟子入りしたヴェルは、 修業を重ねることで様々な魔法を身につけていく。 一方、お家騒動を避けるため「魔法が使えることは秘密にするように」とアルフレッド から申し渡されていたが、長兄のクルトがヴェルの魔法の素質に気づき始めて……
第3話『ボッチって、それはないでしょう!』
12歳となったヴェルは冒険者予備校に入学するが、唯一の魔法特待生であったことで一目置かれ過ぎてボッチ状態に。一方ヴェルと同じパーティーになるべく、お互い手を組むことにしたエルヴィン、イーナ、ルイーゼの3人は、ヴェルに認めてもらおうと大物が潜む狩場へ足を踏み入れるが……。
第4話『しがらみって、それはないでしょう!』
五男・エーリッヒの結婚式に出席するため、魔導飛行船で王都へ向かうヴェル一行。 しかしその道中、古代竜のアンデッドに遭遇してしまう。 アルフレッドの師・ブランタークのアシストを受け、辛くも勝利したヴェルは、 到着した王都で「竜殺しの英雄」として称えられ、 国王から準男爵の爵位を授かることになる。
第5話『政略結婚って、それはないでしょう!』
教会を訪れたヴェルは、ホーエンハイム枢機卿から孫娘であるエリーゼを紹介される。 枢機卿の巧みな話術によりエリーゼと婚約することになったヴェルは、 政略結婚が当たり前の貴族の価値観に戸惑う。「ホーエンハイム家の聖女」 と呼ばれるエリーゼに対して悪い気はしないヴェルではあったが……。
第6話『弾丸出張って、それはないでしょう!』
婚約者のことをもっと知るべくヴェルの元を訪れたエリーゼ。 しかしヴェルは王宮に呼び出され不在だった。その頃ヴェルは国王の命を受け、 ブランターク、王宮筆頭魔導師のアームストロングと共に、 慌ただしく竜の討伐ならびに魔物殲滅へと向かっていた。 そこにエリーゼも救護班として従軍するが……。
第7話『魔法禁止って、それはないでしょう!』
王国主催の武芸大会に、貴族の嗜みとして参加を強制されるヴェル。 しかし魔法は禁止と聞かされ早くも諦めモード。 一方、エル、イーナ、ルイーゼも同じく武芸大会に参加することに。 はじめは軽く考えていたエルだったが、 ある出来事をきっかけに必ず優勝すると皆に誓うことになる。
第8話『死亡説って、それはないでしょう!』
15歳となり成人したヴェルたちは晴れて冒険者として、 パーティ『ドラゴンバスターズ』を結成した。 しかし冒険者稼業を謳歌する間もなく王国からの強制依頼で、 過去に生還者のいないという古代地下遺跡探索へ向かう羽目に。 仕掛けられた罠で地下深く飛ばされたヴェルたちを待ち受けていたのは……。
第9話『嫌われ者って、それはないでしょう!』
古代遺跡探索で莫大な報酬を得たヴェルは、貴族たちから妬まれ、 死亡説まで流されていたことを知る。そんな中、王都を離れることになったヴェルは、 ずっと仕官をアピールしていたローデリヒに屋敷の管理をお願いすることに。 感涙にむせぶローデリヒは、早速死亡説を流した犯人を突き止めるべく動き出す。
第10話『クレーマーって、それはないでしょう!』
ブライヒレーダー辺境伯から“魔の森”に巣食うアンデッドの浄化を依頼され、 思わぬ形で実家に戻ることになったヴェル。 しかしそこで待っていたのは、敵意むき出しの長男・クルトの姿だった。 依頼を済ませ、すぐに引き上げたいヴェルだったが、 十分な説明も無いまま、実家に残るよう指示を受ける。
第11話『板挟みって、それはないでしょう!』
ブランタークの言葉に自分はまだ貴族というものをわかっていなかったことを 痛感したヴェル。加えて、クルトの妻であるアマーリエやその息子たち、 領民や王宮の様々な思いも知り、徐々に身動きが取れなくなっていく。 悩んだ末に覚悟を決めたヴェルはある行動を起こし始める。
第12話(最終回)『八男って、それもありでしょう!』
ヴェル殺害を目論むクルトは魔道具「竜使いの笛」を手に、ヴェルたちの前に姿を現す。 だがクルトの持つ魔道具は「怨嗟の笛」という、 怨念を集め自らをアンデッドにする呪いのアイテムであった。 図らずもクルト失脚を望む人々の要望に応えてしまったヴェルは、 最後に大きな賭けに出ることに……。