第1話『はい、魔装少女です』
当たり前な仲間達。変わらない風景。安穏たる日々はいつまでも続くと思っていた。いや実際いつまでも続くのだろう。ほとんどの人が気付かずに一生を終えていくが、世界には決して触れてはいけない秘密が溢れている。だが、その秘密に触れたとき、人は・・・。あ、申し遅れましたけど、俺、ゾンビっす。
第2話『いえ、吸血忍者です』
魔装少女を名乗るハルナが現れ、俺の家に住み着いてから一週間。俺は今の奇っ怪な生活を受け入れつつある。寛容な性格なのではなく、面倒なことは考えたくない、ただそれだけのことだ。思い起こせば、俺がゾンビになった時もそうだった。謎の連続殺人犯に殺されたあの日、俺は幻想のような少女に出会ってしまったんだ・・・・・・。などと浸っていると、もう一人、変な美少女が俺の前に現れた。
第3話『そう、髪型はツインテールに』
魔装少女のハルナ、冥界のネクロマンサーのユー、そして吸血忍者のセラとうっかりラノベハーレム生活を送っている俺、ゾンビっす。あと、魔装少女っす。こんな生活が織戸に知られたらか細い精神のには耐えられないだろう。なんとか誤魔化さなければ。そんな時織戸の携帯に一通のメールの着信が・・・少女の口から語られた連続殺人事件の犯人と思われる人物・・・そんな人物には、一人だけ心辺りがあるが・・・。
第4話『ちょ、俺輝いてる?』
ピザを頼んだら一度死んでからゾンビとなった俺を地獄に落とすため、冥界の番人がやってきた。まったく・・・恐怖の大王だろうが、核ミサイルだろうが相手になってやる!それがユーと一緒にいられる代償なら安いもんだ。ドンと来やがれ!・・・と思ったけど、これはちょっと斜め上すぎるだろ・・・。
第5話『ええ、京豆腐どすえ』
こんにちは、相川歩です。俺、ゾンビっす。それから魔装少女っす。退院した京子ちゃんと俺レコメンドのベストスポットで待ち合わせしたものの、太陽が昇っている間、ゾンビの気力体力は三才児並み(俺調べ)になる。そんなわけで俺は、全人類の中でただ一人、太陽すぐ爆発しろと念じながら京子ちゃんとの約束の時間を待っていたのだが・・・。
第6話『そう、私は死を呼ぶもの』
ゾンビである俺が、ずっと探し求めていた奴。俺を殺した、連続殺人犯。今、そいつと対峙して、俺は初めて気がついた。・・・バカは死ななきゃ治らない。そう俺はバカだったんだ。ユー、全部終わらせてみんなで帰ろう・・・帰ったらご飯にしような。何が食べたいか、考えといてくれよ。
第7話『おい、お前どこ中だよ?』
何故にテスト勉強をするかと言えば。成績が悪いと、補講で夏休みがつぶれるからだ。夏の炎天下に学校に行くのは、ゾンビである俺にとっては苦痛なわけで。かくして俺は、テスト勉強に勤しむべく、宇宙の成り立ちだの極上豚骨スープのうんちくだの聞く羽目に・・・。ん?大先生から着信が・・・え?預かりもの?それって一体?
第8話『えへ、学園妻です』
女子会にガールズトークって、一体なにをやってるんだ。妄想ばかりが膨らむドリームワード。学園ラブコメにありがちな手作り弁当、一緒に登下校、グループ交際・・・。ゾンビと言ったって、少しくらい甘酸っぱい青春を謳歌したいもんだ。しかしメンバーがメンバーだけに、なんだか、嫌な雲行きになってきたな・・・
第9話『はい、脱ぐと凄いんです』
「ここはひとつ、俺にまかせてくれないか?」男なら一度は、カッコよく決めてみたい言葉だ。だが現実では、言いたくもない時に、こう言わざるをえない状況に追い込まれる。掟とか任務とか、世の中は、どうにもならない事でがんじがらめだ。みんな、そんなに事情が複雑なのかよ!?せめて星に願いをかけたい所だが、かなわなくていい願いだけ、いつも叶う・・・。
第10話『いえ、それは爆発します』
ユーがいなくなってから数カ月・・・。あちこちを探し回ったけれど、ユーの姿を見つけることは出来なかった。以前の俺なら諦めていたけれど、今は違う。なにか方法があるはずだ。そんな俺の前に現れた一人の男・・・なんだコイツ・・・人畜無害そうな顔しやがって。俺をイラつかせるこの感覚は、まさか・・・
第11話『ああ、オレの所にいろ!』
ユーの手を握れもしなかった俺には、ユーの気持ちを変える資格なんてない。ユーが俺を選んでくれないのなら、ユーが俺を必要としないのなら・・・。そう思っていたけれど、お前じゃないとダメなんだ。俺の横にはお前がいないとダメなんだよ、ユー。・・・だから俺は、お前を困らせたとしても、ワガママを言うことにしたんだ。
第12話(最終回)『はい、まだ続きます』
別にアイドルとかに詳しいわけじゃないんだけれど、出始めのアイドルってやつはさ。商店街だのプールサイドだの、そういう場所での地道な営業活動が大事だったりするんだよな。なんだか無性に泳ぎたい気分になってきた。ゾンビだけど。いやいや、別に女子の水着姿を見たいとか、そんな不純な動機で言ってるわけではありませんよ・・・いや本当に。