第0話(前日譚)『ニノヴォ』
「正解するカド」前日譚。外務省への異動を約一ヶ月後に控えた真道幸路朗と花森瞬は、総務省での最後の業務として、用地買収交渉を依頼される。すぐに交渉が成立するかと思いきや・・・。真道の「交渉」への信念が垣間見える、第1話の少し前のストーリー。
第1話『ヤハクィザシュニナ』
突如、羽田国際空港に謎の巨大立方体が現れ、離陸準備中の旅客機が乗客もろとも飲み込まれる。未曾有の事態に困惑する日本政府。果たして偶然乗り合わせた外務省の交渉官・真道幸路朗らを含む乗客の運命は。そして、謎の巨大立方体「カド」の正体と目的とは。
第2話『ノヴォ』
外務省の交渉官 真道幸路朗は、羽田空港に突如出現した巨大構造物に、旅客機ごと飲み込まれてしまった。日本政府は乗客の救助のため、理論物理学者・品輪彼方とともに尽力するが、構造物の強固な壁を前に、作業は困難を極める。その時、巨大構造物の上部に、取り込まれた真道幸路朗と謎の人物が姿を現した。
第3話『ワム』
謎の存在ヤハクィザシュニナは、交渉官・真道幸路朗に人類との間に立つよう協力を依頼したヤハクィザシュニナは日本国政府との交信を希望、対する政府は徭沙羅花国際交渉官を交渉役に任命する。今、人類と謎の存在との対話が始まろうとしていた。
第4話『ロトワ』
『カド』に取り込まれていた乗客の解放が始まった。一方で、ヤハクィザシュニナより日本政府へ、電力を無尽蔵に発生させる異方の物体『ワム』が供与された。人類の技術を超えた『ワム』をめぐり、日本政府はどう動くのか。世界の注目が集まるー。
第5話『ナノカ』
ヤハクィザシュニナが日本政府へ供与した、電力を無尽蔵に発生させる異方の物体『ワム』。国連安保理は国連主導でのワムの厳重管理を主張、制裁をチラつかせ、日本に即時提出を要求する。岐路に立たされた首相・犬束構造に、真道が持ち込んだ方策とは―。
第6話『テトロク』
ヤハクィザシュニナと真道幸路朗の依頼により、理論物理学者・品輪彼方は『ワム』の製造法を習得。覚悟を決めた犬束首相は、その方法を全世界に公表した。世界がどよめく中、真道らは、羽田空港を占拠し続けるカドに対し、ある計画を立ち上げ解決に乗り出す。
第7話『サンサ』
『ワム』の製造法公開で社会が揺れる中、真道幸路朗は羽田空港を占拠し続けるカドの移転計画に尽力。各所の協力の下カドは無事、狭山湖へ移動した。だが、息つく間もなく、ヤハクィザシュニナは、新たな異方の物体を真道に見せる。その驚くべき機能とはー。
第8話『タルネル』
言野匠はカド内部でヤハクィザシュニナを取材。そこで目にしたのは人類に異方の感覚を与え、睡眠をも不要とする装置『サンサ』であった。その一方で、交渉官・徭沙羅花は「ヤハクィザシュニナを、異方に帰したい」と、真道幸路朗に自身の望みを伝えるがー。
第9話『ナノミスハイン』
SETTENの言野匠は、ヤハクィザシュニナと共に異方の装置『サンサ』の映像を世界配信した。一方、徭沙羅花が打ち明けた、人類と世界の尊厳を守りたいという想いが、真道幸路朗の胸中に一石を投じ、真道はザシュニナと話すべくカド内部へ向かうのだがー。
第10話『トワノサキワ’』
ワムとサンサが世界を席巻する中、ヤハクィザシュニナは真道幸路朗に更なる異方の物体を提示し、異方存在の本質的な欲求を告白する。しかし彼の動きに疑念を抱く国際交渉官の徭沙羅花は、性急すぎる人類の進化に異議を唱え、遂にザシュニナと対峙した。
第11話『ワノラル』
ヤハクィザシュニナの企みを阻止すべく力を振るうも敗れた徭沙羅花は、隔絶空間で深手を負った真道幸路朗の傷を癒しながら、この宇宙に降り立った想いを打ち明けた。一方ザシュニナは複製真道とともに『ナノミスハイン』を人類へと広め始めた。
第12話(最終回)『⊿Γ≡』
人類の異方変換を企むヤハクィザシュニナを阻止すべく、品輪彼方らの力を借りて、密かに備える真道幸路朗たち。「双方の望みを叶える」という真道の策は、人類を正解へと導けるのかー?拡がり始めたカドに世界が混乱する中、最後の“交渉”が今、始まるー。