第1話(第1クール)『灰かぶりの少女』
大戦が終わり9年。マーリヤ・ノエルは違法に妖精を取引するオークションで幼なじみ、ヴェロニカ・ソーンと再会する。だが彼女は、二人の故郷を焼いた男への復讐者となり果てていた。潜入捜査していた違法妖精取締機関『ドロテア』のフリー・アンダーバーと戦うヴェロニカを、マーリヤは止めようとし──
第2話『狼の首輪と白鳥の羽』
戦いの中、特異体質により妖精〝アッシュクラッド〟に取り憑かれたマーリヤだったが、フリーの機転によりドロテアへ入隊する。早速、初任務へ遣わされるが、現れたマフィアは、フリーの元戦友にして妖精兵ウルフラン・ロウだった。
第3話『欲ばりキツネと嘘つきカラス』
ヴェロニカらが狙う〝黒の妖精書〟が発見されたとの報を受け、塔の都の妖精学者、カインとダミアンの元を訪ねるフリーとマーリヤ。そこに現れた謎の美女、スウィーティー。そのキャラクターに翻弄される二人だったが──
第4話『せっかち家政婦とわがまま芸術家』
スウィーティーもまた、黒の妖精書が狙いだった。妖精〝スクライカー〟を操り、黒の妖精書を奪い去ろうとするが、マーリヤの捨て身の攻撃により撃退に成功する。だが本部へと戻るべく食事を摂っていたところ、彼女の差し向けた掃除屋に襲われ、マーリヤは絶体絶命の窮地に追い詰められる。
第5話『黒い月と迷い子の唄』
追い詰められたマーリヤの前に現れたのは、ヴェロニカだった。妖精〝ブラッドドーター〟を操って戦う彼女。激しい戦闘に手が出せず、己の無力さに歯噛みするマーリヤだったが、その悔しさが最高潮に達したその時、〝アッシュクラッド〟が現れて暴走する。高熱が吹き荒れ、辺りは炎に巻かれてしまう。一方、フリーも強力な刺客と対峙していた。
第6話『旅の道連れ』
皇帝、首相、二人の大公を迎え、盛大に行われる終戦記念式典が迫りつつある最中、試験配備されていた軍の新型人工妖精の暴走事故が起こる。調査にあたるドロテアの面々。妖精の保全や行政を担当する妖精省、軍を管轄する軍部省も事態を重く見て動き出す。さらに黒の妖精書〝黒の四〟に関する新たな情報が入り、マーリヤは同僚のクラーラと共に手がかりとなる男を追う。
第7話『がんこな鍛冶屋と偏屈ウサギ』
再び新型人工妖精の暴走事故が起こり、究明が進まないまま、内部犯行を疑う上層部同士の対立も激化していた。フリーは情報屋を使って独自に調査を進めるが、決定的な証拠はつかめずにいた。また、〝黒の四〟を落札した黒幕に関しての情報を得ていたマーリヤらだったが、男は政府にも太い繋がりを持つ権力者で、容易に手が出せない。そこへ見透かしたようにスウィーティーが現れ、とある協力を持ちかける。
第8話『舞台そでの笛吹き』
クラーラを心配するセルジュ、フリーも合流するが、マーリヤたちの奇襲作戦は成功し、〝黒の四〟を入手。一方、新型の人工妖精の暴走事故は、式典での配備を見送るという形で決着していた。式典当日、天壇に立つ首相ゴルバーン。そして、大公シュヴァルツ・ディーゼとレイ・ドーンの二人。レイ・ドーンは、マーリヤとヴェロニカの故郷を焼き払った張本人。そんなレイを眼光鋭く捉える、ヴェロニカ。群衆の声援が高まる中、事件が起きる。
第9話『転がる石と七人の騎士』
首相暗殺は未遂に終わり、暗殺を阻止したハイブランツ公ディーゼは褒賞としてこの世に七振りしかない〝妖精武器〟の所有を認められることとなった。国宝でもある妖精武器〝フラタニル〟と共にディーゼの護送を命じられたフリー、マーリヤ、オズ、リリーたちは専用列車へと乗り込む。そこへ襲撃者が現れ──
第10話『災いの子』
襲撃者の正体は、妖精武器〝ガドファクス〟を持つ伝説の妖精兵、ビーヴィー・リスカーだった。統一戦争で活躍した代表的な妖精兵〝七騎士〟の一人でもあるリスカーを前に、ドロテアは圧倒される。仲間を殺され、フラタニルを奪われ、リスカーは消えた。自分のせいで皆が不幸になる。改めて自身を見失ったマーリヤは、かつて親代わりに育ててくれた義侠団の首領・ジングルを訪ねるのだった。
第11話『招かざる音楽隊』
突如、ディーゼが統一ゼスキアからの独立を宣言し挙兵した。ウルフランの暗躍、人工妖精の暴走、首相暗殺未遂、リスカーによる列車襲撃。全ては此処へと至るべく描かれた絵図であり、独立戦争のための準備だった。統一軍もこれに即応、公都ハプシュタットへと鎮圧部隊を派遣する。ドロテア局長であり〝七騎士〟の一人であるネイン・アウラ―も鎮圧部隊に合流する。一方で、マーリヤ、フリーたちは首都ロンダキアに駆け戻るが――。
第12話(第1クール 最終回)『無力な兵隊』
公都ハプシュタットでの戦いは陽動作戦で、ディーゼの真の狙いは皇帝と首相ゴルバーンのいる首都ロンダキアだった。リスカーが手練れの傭兵集団を率いてロンダキアを急襲し、統一軍は壊滅的な打撃を受ける。マーリヤ、セルジュ、クラーラ、そして妖精武器〝ヴェロスティール〟を手にしたフリーはリスカーを追い、宮殿へと突入する
第13話(第2クール)『雨音の罪と白雪の罰』
大きな傷跡を残した「ディーゼの反乱」。 皇帝の前にたどり着いたディーゼの前に立ちはだかり、その野望を阻止したレイ・ドーン。『救国の英雄』の胸に去来するのは十二年前にマーリヤとヴェロニカ、そして自らの故郷スーナを焼いた苦い記憶──。
第14話『歯車がとまる城』
皇帝を救ったレイ・ドーンが領地へ戻ることになった。ドロテアはレイ・ドーンの警護を命じられるが、マーリヤは複雑な胸中を隠せない。ヴェロニカも護送中のレイ・ドーンを尾行して、復讐の機会を窺っていた。その途上、橋が爆破され一行は足止めを喰らい、古城で一泊することになる。レイ・ドーンに近付くウルフラン、そしてヴェロニカ。マーリヤとフリーは彼らと再び対峙する。
第15話『裏町の草ひき』
ディーゼの反乱の影には常にウルフランの暗躍があった。結局はそれら全てを裏切り、果たして男は何を目的に動いているのか。 事後処理で、ひたすらに反乱者の捜査と摘発の日々が続くドロテアの面々。マーリヤは自責の念にかられながらも職務にあたる。そんな中フリーは、ディーゼに内通したと思われる元王族、クリストフ・ラーンの存在にまでたどり着く。
第16話『笑いころげるトンビ』
国内唯一の貿易拠点ベイルンの船島で大量の禁制品と共に、黒の妖精書〝黒の九〟が発見された。確保へ向かうマーリヤたち。一方で妖精学者ダミアンとヴェロニカ、さらにスウィーティーとパトリシアの二人も船島へと集結。三大マフィアの一つ『グイ・カーリン』幹部のイージェイを交え、三つどもえの戦いとなる。
第17話『砂の上の天秤』
かくて〝黒の九〟を含む黒の妖精書三部がグイ・カーリンの手に渡り、六部が妖精省の管理下となった。九つ揃った時、そこに何があるのか。ヴェロニカの過去を知るダミアンに、マーリヤは反発するが、彼は更なる危険な勢力の存在を示唆する。 フリーは、スウィーティとの司法取引により容疑者リストを入手、グイ・カーリンを本格的にあぶり出し壊滅する作戦にでるが、組織の手は政府内にも伸びていた。
第18話『踊るネズミと折れた角』
ドロテアの活躍により〝黒の三〟〝黒の六〟が妖精省の手に渡る。残るはグイ・カーリンの四大幹部最後のひとり、イージェイの所持する〝黒の九〟のみ。潜伏先へと向かうフリー、マーリヤらは意気込む。 だがイージェイは、独自の研究により〝培養型妖精兵〟を生み出していた。
第19話『悲しい声と黒い本』
ウルフランに〝黒の九〟が奪われ、ついに黒の妖精書が揃ってしまう。 それらを影で手引きしていたのが、マルコ・ベルウッドとその右腕であるグリフ・マーサーと判明し、妖精省を一斉検挙するためドロテアが動く。果たして彼らの目的である『あらまほしき世』とは…。
第20話『はじまりの森』
アインツ教団。〝黒の妖精書〟が記す〝神獣〟の復活。 捜査の過程でスーナを訪れたマーリヤは〝災いの子〟と呼ばれ疎まれてきた自分と、〝幸いの子〟と呼ばれ誰からも寵愛を受けてきたヴェロニカの真実、そして神獣復活のために必要な素材は何なのか、その秘密を知ることになる。
第21話『錆びた強者と開かない扉』
教団が狙う最後の素材──〝妖精憑き〟。 彼らがそれをひとりでも手にすれば、かつて、古代トゥパール王国を滅ぼしたほどの力を持つ〝神獣〟が甦るという。 そして〝妖精憑き〟であるマーリヤ、レイ・ドーン、ヴェロニカの三人は、教団の陰謀によりロンダキアへと誘導されつつあった。
第22話『終焉のパレード』
それぞれの思惑をのせ、暗殺された首相の国葬の車列が走る。 葬儀を強行するレイ・ドーン。それを狙い、妖精兵を率い襲撃をかけるウルフラン。 警護するドロテア。潜むヴェロニカ。それを探すマーリヤ。 そして闘いの匂いに惹かれ──ビーヴィー・リスカーが現れる。
第23話『覚めぬ夢より出でしもの』
パナム山に大穴を穿ち、神獣が甦る。無差別で徹底的な浄化が人々を襲う。 教団やリスカー隊は壊滅しつつあり、個々の闘いは終わりを迎えつつあったが、神獣を止める手立ては見つからない。 その時。マーリヤは神獣の咆吼のなかに、破壊衝動以外の意志を感じとる。
第24話(第2クール 最終回)『放たれた空 つないだ手』
浄化の光は、妖精武器であれば防ぐことができた。神獣が妖精成体であるならば〝ブラッド・ドーター〟の力で〝妖精器官〟を破壊することもできるはず。マーリヤとヴェロニカは神獣を止めるべく立ち向かうが──。駆けつけたフリーと共に、マーリヤは最後の闘いへと身を投じる。