第1話『幕が上がる』
「俺、こんなふうに飛んでみたい、高く――こんなふうに誰かの心を動かしたい」道場の長男として生まれ、幼い頃から柔道を続けてきた大学1年生のハル。しかし、自分に才能がないことに悩み、ケガをきっかけに柔道部を辞めてしまう。同じタイミングで退部した幼なじみで親友のカズは、ハルと一緒に新しいことを始めると宣言する。なんと、それが「男子チア」だった!
第2話『始まりのチアスマイル』
「誰かを応援することが、主役になる。誰かの背中を押すことが、自分の力になる」ハルとカズ、そしてチラシを見てやってきた溝口の3人で始まった男子チアリーディング部。4人目のメンバーになったのは、体重100キロを超える巨漢、トンだった。さらにハルたちは、テニスサークルに所属するイチローと弦に目をつける。はたして勧誘作戦は上手くいくのだろうか?
第3話『七人目のリスジロー』
「俺たちは本気だ。その証拠を一週間後の体育の時間に見せよう!」ハル、カズ、溝口、トン、イチロー、弦の6人になった男子チア部。7人目として注目したのは、バク転もロンダートも思いのままにこなす青年、徳川翔だった。たまたま男子チア部のデモンストレーションを見ていた翔は、素人の集まりであるハルたちに辛辣な言葉を放つ。ハルたちは翔に”本気”を見せるため猛練習を積むが……。
第4話『壊したいもの』
「俺も、壊したい。壊したいんだ……今までの自分を」翔の指導のもと、本格的な練習を始める男子チア部の面々。しかし、スタンツでトップを任されたハルの気持ちは沈んでいた。そんな折、女子チア部との合同練習を通して、実力不足を思い知るハルたち。カズは、男子チアへの偏見やメンバーそれぞれが抱える事情をすべて「壊したい」と吐露する。
第5話『LET’S GO BREAKERS!』
「俺が一番頑張らなきゃいけないんだ! できるって信じてやるしかないんだ……!」いよいよ夏本番。チームの名前も「BREAKERS」と決まり、男子チア部は学祭に向けて猛練習を始める。メンバーはそれぞれの弱点を克服するため、トレーニングに励むが、一朝一夕に解決できるわけでもなく、次第に焦りと不安の色が濃くなっていく。ある日の練習中、ついにメンバー間で衝突が起こり……。
第6話『RE.START』
“わたしはあなた達をこの舞台に立たせたい”男子チア部「BRAKERS」の学祭でのステージは成功を収めた。個性派揃いの新入部員たちも加わり、チームは一気に賑やかに。ハルたちをもっとも驚かせたのは、女子チア「DREAMS」の高城コーチが男子チア部の専任コーチになると宣言したことだった。さっそくハルたちに厳しい言葉を浴びせる高城コーチだが、同時にある目標を掲げる。それは「全国チアリーディング選手権」への出場だった!
第7話『歪み』
“違う! みんな真面目にチアをやる気がないんだ”留学生・陳もメンバーに加わって16人体制になったBREAKERS。「全国チアリーディング選手権」の予選へ向けて練習にも熱が入っていた。率先して練習に取り組む新メンバーの尚史。しかし、尚史はバイトなどで練習を抜ける他のメンバーに対して苛立ちを隠さない。ギスギスしてきたチームの雰囲気を見かねて、溝口をはじめとする初期メンバーたちは一計を案じる。
第8話『絆のご来光』
“俺、BREAKERS、やめます”季節は冬。チアに情熱を傾ける尚史と、遅刻を繰り返すお調子者タケルとの衝突は続いていた。ハルたちは予選突破に向けて難易度の高い技に挑戦しようとしていたが、就職活動が始まった三年生のメンバーは思うように練習に参加することができなくなっていた。祖母の見舞いのために練習を抜けるカズの様子もどこかおかしい。そしてついに尚史が退部を申し出てきた――!
第9話『太陽の涙』
“もうダメだ。俺、チアをやる理由がなくなった…”様子のおかしかったカズがついに無断で練習を休んでしまう。カズは唯一の肉親である祖母が入院する病院にいた。心配して寄り添っていたハルに、カズは嘘をついていたことを告白する。元気だと伝えていた祖母だが、実はもうカズのこともわからなくなっていた。カズがチアを始めたのは、チアをすれば祖母が自分のことを思い出してくれるかもしれないと思ったからだった――。謝りながら涙をこぼすカズに、ハルは……。
第10話『君に伝えたかったこと』
“俺はお前たちのチアを認めない。BREAKERSのチアはサーカスだ”いよいよ「全国チアリーディング選手権」予選当日。BREAKERSのメンバーはそれぞれ緊張で浮き足立ちながらも気合を入れるが、ハルだけは姉の晴子が柔道で勝てなくなったことを知り、集中できないでいた。そんな中、なんとかBREAKERSは予選を突破するが、翔は高校時代の先輩、陽明大学SPARKSの堂本から言われた言葉にショックを受ける。「チアリーディングにとって一番大事なことが分かってない」――。
第11話『ビタースイート・バレンタイン 』
“男は、ひとり立ちしてこそ男だ”全国大会まであと1週間。しかし、ハルは姉の晴子が柔道で勝てないことが気になり続けていた。意を決して晴子に声をかけてみるが、2人の気持ちはすれ違ったまま。そんな折、ハルのバイト先の喫茶店に女子チアDREAMSのメンバー・千裕が訪ねてきた。お店のおいしいチョコケーキのレシピをハルに尋ねる千裕。季節はまもなくバレンタイン、ハルの心は浮き立つが……。
第12話(最終回)『チアダンシ!!』
“男子チア部、BREAKERSです!”いよいよ全国大会の前日。高城コーチの一計により、メンバー全員がお互いの弱さとコンプレックスを知る。それぞれ抱えていた弱さとコンプレックスは、一生懸命努力したり、メンバー同士でぶつかり合ったり、胸のうちを明かしあったりすることで乗り越えてきた。一緒に何かを乗り越えてきた人たちのことを「仲間」という――。BREAKERSは仲間との絆とともに、全国の舞台に立つ!