第1話『はじまりの物語』
イタリア・サルデーニャ島に降り立った少年・草薙護堂。彼は祖父の使いとして、不思議な石版「プロメテウス秘笈」を届けに訪れたのだ。そこに真紅のドレスの美少女・エリカ・ブランデッリが現れ、石版を渡すよう要求。二人が言い争う中、突如咆哮が上がり、神話から抜け出したかのような巨大な猪が出現する!暴れる猪を前に絶体絶命の護堂たち! そこに今度は巨大な竜巻が発生し、猪を消し去ってしまった。茫然とする護堂にエリカは、彼らが災厄をもたらす「まつろわぬ神」であり、石版はその縁の魔術書であることを告げる。そして強引に護堂の旅路の同行を決めるのであった…!
第2話『王様のいる風景』
顕現したまつろわぬ神・ウルスラグナを倒し、神の能力を簒奪してカンピオーネとなった護堂。それから一週間後、護堂の元にはエリカがイタリアから押しかけて、教室でも堂々と愛を求めてくるという波乱の展開が!一方、カンピオーネの力に注目し護堂に接近する者の姿も…。日本の魔術関係者の監査機関「正史編纂委員会」の甘粕冬馬と、協力者の媛巫女・万里谷祐理である。甘粕は護堂に、エリカが魔術結社「赤銅黒十字」の密命で動いていることを告げ、警戒を促す。エリカに真意を問い正す護堂。すると、彼女は護堂をある場所に連れ出すのだが…?
第3話『遠方より敵来たる』
エリカの課した試練を権能で乗り越えた護堂は、世界中の結社から新たなカンピオーネとして認められつつあった。しかし護堂の日常は、熱烈に迫るエリカと、嫉妬に燃える周囲の視線に神経をすり減らされるという、刺激に満ちつつも平凡なものであり、そして彼自身もそれを望んでいた。そんなある日、護堂は祐理に呼び出され神具「ゴルゴネイオン」を日本に持ち込んだことを問い詰められる。それはローマでエリカより渡されたメダルで、世界規模の災厄を引き起こすと預言された神器であった。そして祐理は霊視で、災厄の渦中に強大なまつろわぬ神・アテナを見出す…!
第4話『まつろわぬアテナ』
死の言霊で護堂は倒れ、アテナが顕現した周囲は神の引き起こす災厄で混乱を極めていた! その最中、ゴルゴネイオン封印のため逃走する祐理はアテナに追われていた。そしてウルスラグナの権能で蘇生した護堂は、エリカとともに決戦の準備を進める。やがて祐理の元にアテナが到達。とある目的のため来日していた魔術師・リリアナ・クラニチャールが加勢するが、神の力を前にゴルゴネイオンを奪われてしまう。神器で力を取り戻すアテナ。そんな絶望的な状況の中、一陣の風が吹く…。祐理の呼びかけに応じ、権能で馳せ参じる護堂! そして彼は、黄金の剣を手に再びアテナと対峙する――!!
第5話『好日ならざる日々』
アテナの脅威も落着し平穏な日常を送る護堂は、例によって、所構わずまとわりついてくるエリカに困惑していた。教室でいちゃつく二人の様子はクラスの男子たちの嫉妬を買い、生真面目な祐理は護堂に対して説教の連続。そしてついには、エリカと祐理の野球対決まで勃発してしまう…と、護堂の気は休まる暇もない。その一方、東欧の魔王と呼ばれるカンピオーネ・ヴォバンが日本を訪れていた。ヴォバンに従う青銅黒十字のリリアナは、彼の命を受けて護堂の周囲を暗躍。果たして、ヴォバンは何を目論んでいるのか…!?
第6話『王たちは話し合う』
祐理がヴォバンに連れ去られてしまった! 四年前の「招来の儀」で祐理の才能に目をつけていたヴォバンは、彼女を利用して再びまつろわぬ神を呼び出し、闘争を楽しもうとしていたのだ。このことを正史編纂委員会の甘粕から聞かされた護堂は、祐理を奪還するため、エリカとともにヴォバンの元へと向かった!立ちふさがる死者やゴーレムを排し、護堂はついにヴォバンと対峙! 老獪な相手は、若きカンピオーネにゲームを提案する。護堂が夜明けまでにヴォバンから逃げ延びれば、祐理を解放するというのだが…。
第7話『風よ、雨よ、狼よ』
ヴォバンの強力な権能に敗れ、護堂は退却を余儀なくされていた。その一方、追っ手の死者たちを引き受けていたエリカの前に、彼女のライバルにしてヴォバンの従者・リリアナが現れた。苦戦を続けるエリカ。そこに祐理が駆けつけ、リリアナにヴォバンから離反するよう呼びかける。騎士の誇りを重んじるリリアナはこれを拒むが、エリカが彼女のある秘密を口にすると…!?己の優勢を確信し、余裕の表情で護堂を追うヴォバン。そこに護堂が舞い戻ってきた。護堂の胸には、祐理の霊視とエリカの知識がもたらした切り札が…!
第8話『英雄推参』
夏休み、護堂は再びサルデーニャ島の大地を踏んでいた。エリカから逃れるため、ルクレチアを頼っての行動であった。…が、途中で祐理に捕まり、イタリアに到着するとそこにエリカの姿まで! 結局、二人にに挟まれた、いつも通りの騒がしいバカンスになるのであった…。その夜、エリカたちの元を離れた護堂はアテナと再会する。時を同じくして、ナポリではカンピオーネのサルバトーレ・ドニが、監視役のリリアナの制止も聞かずに神具・ヘライオンを破壊していた。それにより生まれた竜を追い、新たなまつろわぬ神が顕現する!
第9話『行方不明の王様たち』
ペルセウスに敗れた護堂を救ったのは、護堂を自分の獲物と認めたアテナ。彼女の介入でペルセウスは剣を収めるが、傷が癒えた際の再戦を告げるのであった。死の淵から甦った護堂を迎えたのは、青銅黒十字の支部で彼を介護するリリアナだった。リリアナの付き人・カレンはライバルのエリカを出し抜くため、護堂を籠絡するよう主に進言。そんなカレンの口車に乗ってしまうリリアナだったが、恋愛に慣れない彼女は空回りするばかり…。そこにアテナが再び現れる。彼女は護堂に、ペルセウス攻略の鍵をほのめかすが…?
第10話『荒ぶる魔王、太陽の勇者』
護堂とリリアナの元に、ペルセウスからの決闘状が到着する。リリアナは、アテナより授かった天啓を護堂に授けようと思いつつも、口移しによる『教授』の術になかなか踏み出せないでいた。そして進展のないまま、護堂とペルセウスは再び対峙することに!対抗手段を持たない護堂を、終始圧倒するペルセウス。倒れた護堂に駆け寄るリリアナは、護堂への想いを自覚し、騎士としての忠誠とともに『教授』の術を施す! 重ねた唇から流れ込む天啓…そこで護堂が知るペルセウスの正体とは!?
第11話『太刀の媛巫女』
ナポリでの一件以来、「騎士の務め」と称して護堂の身辺にリリアナが加わり、日常はさらに大混乱! そんなある日、護堂の元に新たな押しかけ女房が登場。大剣を携えた少女・清秋院恵那は、「王様のお嫁入りに来た」とあっけらかんと語る。美少女に囲まれた現状を弁明するあまり、護堂はつい祐理たちを「ただの友達」と言い放ってしまう。護堂の友達発言にショックを受け、祐理とリリアナはふさぎ込んでしまう。それに気づいたエリカは、護堂を強引にデートに連れ出した。そして彼らが向かった先には、ある人物が…。
第12話『天叢雲剣』
恵那の力で生と不死の境界「幽世」に送られた護堂。彼はそこで恵那の保護者を名乗るスサノオと出会う。スサノオは、かつてはまつろわぬ神として顕現していたが、暴れ回ることに飽きて幽世に隠居したらしい。そしてスサノオは、護堂にある助言を授ける。その一方、護堂を追って幽世に飛び込んだエリカは、恵那と死闘を演じていた。しかし天叢雲劔を憑依させた恵那に、エリカはついに敗北! 駆けつけた護堂が戦いを止めるが、恵那はその場から逃走。そして幽世の空気に侵されたエリカは、死に瀕していた!!
第13話(最終回)『神殺しの物語』
強大なまつろわぬ神が顕現し、世界は闇に落ちようとしていた。先の天叢雲劔との戦いで力を使い果たしていた護堂に、今は対抗する術がない! エリカたちは己を盾に、護堂と戦局の鍵を握る少女を逃がす…が、圧倒的なまつろわぬ神の力に、善戦も空しく倒れていった。離脱した護堂と少女は、日本最大のパワースポット・富士山山中の祠に逃げ込んだ。権能を回復していく中、護堂は少女と心を通わしていく…。そしてついに、まつろわぬ神が護堂の前に到達! 最強の神とカンピオーネ、その戦いの行く末は…!?