第1話『黒猫は星の夢を見ない・・・』
「トーキョーエクスプロージョン」があった夜・・・ロシアのシベリア平原で、パブリチェンコ博士とその双子の子供、蘇芳(スオウ)と紫苑(シオン)は隕石の落下に遭遇した。2年後のある日、親友ターニャとの学校生活を楽しんでいたスオウの周辺で突然、異変が起り始める。契約者たち、そして『黒の死神』と呼ばれた男BK201がシベリアに現れたのだ。が、全てはこれから起こる、もっと大きな変化への前触れに過ぎなかった。
第2話『堕ちた流星・・・』
パブリチェンコ博士研究所をめぐり、さまざまな諜報機関の契約者がスオウたち家族に襲いかかった。父を殺され、たった一人逃げのびたスオウだったが、ME(記憶操作機)によってクラスメイト達の記憶は消されて、孤独に逃げ惑う。しかし、ニカに励まされたスオウは、シオンと流星核を奪うため研究所にやってきた黒(ヘイ)をおびき出す決意をする。そしてニカも、行方不明になった恋人ターニャを探しはじめるが・・・。
第3話『氷原に消える・・・』
ヘイによって隠れ家に監禁されたスオウは、冷酷な仕打ちに耐え続けていた。一方、ターニャを見つけ喜ぶニカだったが、知らないうちに巧妙な罠の駒として利用されてしまう。諜報機関に追われ、ロシアを抜け出そうとしたヘイとスオウの前に、昔と変わらない姿でかつての親友が現れた。しかしその再会は、スオウにとって二度と見たくない凄惨な光景を再び目撃することになる。そして、心が砕かれたスオウの中で、予期せぬ大きな変化が訪れた。
第4話『方舟は湖水に揺蕩う・・・』
ロシアを後にしたスオウは、日本へと渡っていた。たどり着いた先は、天国戦争の傷跡の残る街、札幌。そこでスオウは、ノリオという少年に出会う。「生きている実感」のようなものをスオウに感じ魅了されてしまったノリオは、彼女を執拗に追いかける。逃げまどうスオウは、寂れたおかまバーのママ レバノンに助けられ…。
第5話『硝煙は流れ、命は流れ・・・』
霧原未咲は、不思議な双子といるマダムに『三鷹文書』の存在を聞かされた。そのキーワードは「イザナミ」―――。そして未咲は、三号機関から暗号名「イザナミ」の指令を受ける。スオウは、諜報機関に隠れ家がバレてしまい、水を自由に操る契約者ミチルに襲われる。しかし、ミチルはノリオが子供の頃からずっと待ち続けていた人…。そんな時、スオウに初めての依頼がきた。それは港から輸送されるある物質を破壊せよというもの。
第6話『香りは甘く、心は苦く・・・』
罠に墜ちた黒。破壊を指示された物資は別ルートで運搬されていた。港にいたスオウは契約者に追われ、逃げながらも物資を狙う。そして、スオウの銃弾によって姿を現したものとは―。
第7話『風花に人形は唄う・・・』
北海道から本州に渡るあらゆる交通機関に公安の手が伸びていた。便利屋に接触し手引きさせるが、便利屋はさらに裏の稼業があり…。そしてスオウの前に、また新たな契約者が襲い掛かる。
第8話『夏の日、太陽はゆれて・・・』
カシオペアの車内、スオウはターニャに再会する。二人の決着をつける時が迫っていた…。爆弾が仕掛けられたカシオペアの乗客の命と引き替えに、レプニーンが黒に取引を迫る。
第9話『出会いはある日突然に・・・』
東京に辿り着いたスオウ。カメラマンだった母の写真集を手がかりに、都内のあちこちに残された足跡をたどる。ついに、ゲートの近くにある母のマンションを見つけるが…。
第10話『偽りの街角に君の微笑みを・・・』
蘇芳は、母の話から過去に隠された秘密を知る。ショックを受けた蘇芳の小さな身体は震えた。しかし、唯一の心の拠り所の黒は姿を消したまま…。予言された未来が近づいていた。
第11話『水底は乾き、月は満ちる・・・』
旅の終着点であるサンシャイン水族館にたどり着いた蘇芳。そこで、見たものとは…!? そして黒は、過去の深い傷跡と向き合う決意をする。三鷹文書に記された『未来の記憶』の最終段階が始まろうとしていた。
第12話(最終回)『星の方舟』
運命の大きな力で、イザナミへと導かれていくスオウ。旅の終わりにめぐる記憶が、これからを生きる希望だった。過去からの宿命に抗えない黒と銀、そして、未来に命を賭けた蘇芳と紫苑の結末は―!?