第1話『異世界からの「迷い人」』
普通の高校生・西村太一と吾妻凛は、登校中に暴走してきた自転車を避けた時に突然、魔法陣の光に取り込まれてしまう。二人が目を覚ますと、そこは一面に草原と森が続く、見知らぬ土地。突然のことに混乱する二人だったが、追い打ちをかけるように、額から鋭い角を生やした巨大な馬が襲いかかってきて……。
第2話『魔術修行』
金の剣士・ミューラは、太一と凛を、魔術師・レミーアのもとへ連れてゆく。再検査の結果、2人は驚異的な魔力を持っていることが判明し、二人はそのままレミーアの下で修行することとなる。そこで凛は魔力のコツをすぐに習得。一方の太一は上手く魔力を扱えず、一日での習得は無理かと諦めかけた時、不思議な声を耳にする。
第3話『駆け出し冒険者』
無事、冒険者の資格を得た太一と凛は、一番簡単なEランクの依頼をこなしながら、宿屋ミスリルを拠点に活動していた。そんなある日、二人はギルドから実力を見込まれて、難しい依頼の解決を直々に言い渡される。それはスラム街で密売者を調査するという、Dランク冒険者が2度も失敗した依頼だった。
第4話『真紅の契約』
最近、アズパイアでは名産品であるメリラの実の盗難が続いていた。その影響からか、街の物価も次々と高騰していた。メリラ畑警備の依頼を受けていた太一たちは、畑を襲う魔物たちがこの地域に生息していないことから、この襲撃が誰かに仕組まれたものだと疑い始める。そしてその瞬間、太一と凛に新たな脅威が迫ろうとしていた。
第5話『策動の匂い』
風の精霊・エアリアルの力を使いレッドエレメントを倒した太一。レミーアによると精霊の声を聞き、かつその力を行使できた太一は、召喚術師であるという。またしてもチートな能力だと思いつつ、凛たちを探しに街へ出かけた太一は、男たちに絡まれていた少女を助ける。その少女にどこか違和感を覚える太一だったが…
第6話『アズパイア防衛戦』
アズパイアの地下でゴーレムを倒した太一とアナスタシアは、大量のレッドゴブリンを従える幼女の魔術師・ミロとメロに出会う。一方、凛とミューラはアズパイアに数千もの魔物が迫っていることをギルドに報告する。重い空気に包まれる一同だったが、凛とミューラは街を守り抜くことを決意する。そこに異変を感知したレミーアが現れ…。
第7話『召喚術師』
凛のピンチに颯爽と現れたのは、地下のレッドゴブリンを一掃し、戦場にかけつけた太一だった。この救援によりアズパイアの冒険者たちは、疲労の色を見せながらも次々と魔物を倒していく。太一は身体強化でレッドオーガを相手取り、ミロとメロも加勢し反撃を開始する。
第8話『王都ウェネーフィクス』
魔物の襲撃を乗り切った太一たちのもとに、王家からの遣いがやってきた。エリステイン魔法王国国王ジルマールの使者としてやってきたアルセナは、太一たちに力を借りたいと申し出る。王都・ウェネーフィクスは現在、外交に力を入れる国王派とそれに反発する王弟派に分かれ、内乱の危機にあるというのだった。
第9話『戦のはじまり』
ついに王弟軍が侵攻の兵を整えたとの情報が王都にもたらされた。刻一刻と戦いが近づく中、太一は凛を戦争から遠ざけようとするも、逆に一緒に戦う強い意志を彼女に示されてしまう。凛の決意を知った太一は、凛のことを必ず守ると誓うのだった。
第10話『ひとつの決着』
王弟軍を撃退した太一たちは国王ジルマールから王家秘蔵の武器が褒美として与えられた。太一は凛やミューラとともに新しい武器を試そうと、練武場へ向かう。途中で体調が悪くなってしまった太一は、ひとり下町の薬品店へ訪れる。しかし、そこに復讐に燃えるカシムが突然現れ、決闘を挑まれることになり…。
第11話『マーウォルトの会戦』
王弟・ドルトエスハイムがエリステイン魔法王国に宣戦布告し、マーウォルト平原を舞台に遂に本格的な戦闘が始まった。対する王国側も兵を出し、太一たちも戦いに加わる。凛、ミューラ、レミーアが強敵相手に戦いを繰り広げる中、太一は敵の本陣へ向かい、この戦いを終わらせようとしていた。そんな激しい戦いの最中、王国の枢機卿・ロドラは大聖堂で謎の人物と会っていて……。
第12話(最終回)『異世界チート魔術師』
かつて「血みどろの狂詩曲」と呼ばれた史上最悪の戦闘、その悲劇が、いま再び繰り返されようとしていた。闇の妖術により狂戦士と化した兵士たちは敵味方の区別もなく、王都へさらにその先へと殺戮の行軍を始める。無数の狂戦士たちを前に、決断を迫られる太一。大切な人を守るため“人を越えた力”を使う覚悟を遂に決めるが…。