第1話『クロ執事』
19世紀後半、英国。名門貴族トランシー家の若き当主、アロイス・トランシー伯爵の傍らには、常に漆黒の執事クロード・フォースタスが付き従っていた。ある晩、トランシー邸に一人の旅人がやって来て――。
第2話『単(そろ)執事』
今日は、ファントムハイヴ領に新たに作られた水門の開通式。エリザベスは、見た者に幸運をもたらすという『幻の白いシカ』を探しに行こうとシエルを誘う。果たして白いシカは見つかるのだろうか?
第3話『女郎(めろ)執事』
ロンドンで頻発している、原因不明の人体発火事件。女王の命を受けたシエルは、誇り高き“女王の番犬”として、事件を解明するためセバスチャンと共にロンドンへ向かう。やがて犯人を突き止めた2人の前に、死神――グレル・サトクリフが現れる。
第4話『テロ執事』
女王の命を受け、誘拐事件の犯人の乗り込んだ列車へと潜入するシエルとセバスチャン。そんな中、列車内で護送中の殺し屋が脱走、さらには仕掛けられた爆弾の存在まで明らかになる。危機的フルコースの連続に、セバスチャンはどう対処するのか…!?
第5話『狼煙(のろ)執事』
トランシー家の主催する仮装舞踏会に招待されたシエル。舞踏会には、エリザベスやソーマたちも訪れており、思い思いの格好に仮装しながらパーティーを楽しんでいた。“女王の蜘蛛”と呼ばれるトランシー家を不審に思うシエルは、密かに邸内を探るよう、セバスチャンに命じる。
第6話『夜露(よろ)執事』
ついに対峙する二組の主従。トランシー家使用人のトンプソン、ティンバー、カンタベリーの仕掛ける連携攻撃がセバスチャンを襲う。その頃、舞踏会の会場では、“天使の歌声”という別名をもつ楽器、アルモニカが演奏されるが、その音色を聴いた招待客の様子に変化が現れて…。
第7話『殺(ころ)執事』
シエルのもとへ、再びトランシー家から舞踏会への招待状が届く。今度こそアロイスとの決着を着けるため、セバスチャンとともにトランシー邸を訪れるシエル。そこでは、“ダンス・マカーブル”――「死の舞踏」を踊るべく、アロイスとクロードが待ち受けていた。
第8話『吐露(とろ)執事』
シエルとの決闘により重症を負ったアロイス。痛みに苦しみながらも、クロードがシエルの魂に興味を持ち始めたことに不安を覚える。クロードを失いたくないという一心から、自らシエルのもとへと向かう間、アロイスは、自分のこれまで歩んできた人生を思い返していた…。
第9話『虚(うろ)執事』
アロイスとの決闘以来、眠れない日々が続いていたシエル。そんな折、女王陛下からの伝言が届く。ロンドン周辺で近頃、何者かによって『目玉がくりぬかれる』事件が頻発しているというのだ。早速ロンドンへと向かうシエルとセバスチャンだったが、そこにはある人物が仕掛けた罠が張り巡らされていた。
第10話『零(ぜろ)執事』
ついにシエルを手に入れたクロードは、その魂の味に魅了され、トランシー邸でシエルとの至福の時を過ごす。一方セバスチャンは、グレルから、アロイスの魂が「指輪」になっていることを聞き出し、彼の過去を探り始める。
第11話『岐路(きろ)執事』
アロイスの魂はシエルの身体を乗っ取り、自らの心の迷宮を具現化した“薔薇迷宮”を作り出し、セバスチャンとクロードに旅をさせる。2人の執事はシエルの魂を手に入れるため、迷宮内で出題される様々な問題に解答しながらゴールを目指すのだが…。
第12話(最終回)『黒執事』
シエルの身体を支配したまま、ハンナと再契約を交わしたアロイス。その契約内容には、セバスチャンとクロードどちらかが、悪魔としての生を終えることが含まれているという。そしてハンナは、悪魔のサンクチュアリである「死の島」で、セバスチャンとクロードに“悪魔同士の決闘”を命じるのだった。