第1話『玄夜の白雪』
慶応二年十二月、京。沖田は千鶴との巡察中に、角屋に潜伏する浪士が新選組屯所の襲撃を狙っているとの噂を聞く。内偵役に千鶴を推薦し、隊士たちの喧騒ぶりを楽しむ沖田だったが、一方で自らの病と向き合い、決意を新たに、ひとり静かに刀を握るのだった…。
第2話『冬の埋み火』
新選組屯所の襲撃を企てる不逞浪士の内偵のため島原に潜入した千鶴の護衛役として、斎藤は山崎と共に角屋の一室に控えていた。浪士たちに絡まれた千鶴を助けるべく駆けつける斎藤だが、意に反して騒動は大きくなり…不穏な時代の流れを感じながらも、斎藤はその刀の切っ先の如く、迷いなく信念を貫き通す。
第3話『空裂く槍』
千鶴の島原潜入騒動が落着した慶応二年十二月暮れ。京の街に買い出しに行った原田と千鶴は、今日からの密書の持ち出しと、苛烈になる幕府の取り締まりを目撃する。役人の横暴な振る舞いに心を痛める千鶴と原田だったが、そんな中、新選組にも京の検問の任が下される。
第4話『揺蕩う舟』
慶応二年十二月。不逞浪士の内偵のため、新選組は千鶴を島原に潜入させることを決める。千鶴の身を案じ、作戦に一人反対する藤堂だったが、思いがけず騒動は広がってゆき…。一方で伊東甲子太郎の暗躍は、新選組に不穏な影を落とすが、その中でも藤堂は己の生き様を示してゆくのだった。
第5話『天明の風』
不逞浪士を内偵するための千鶴の島原潜入だったが、角屋全体を巻き込むほどの騒動になってしまった。駆けつけた土方は千鶴を見つけ連れ帰ろうとするが…。伊東の陰謀、激動する時代、そして鬼の存在…様々な思惑が交差する中で、土方は己の信念を、そして新選組の行く道を想う。
第6話(最終回)『雪華の舞』
慶応二年十二月――京の都にて華々しい活躍をみせる新選組。だがその影では迫り来る動乱の時代に呼応するかのように、西国の鬼たちがそれぞれの思惑を持って京に集っていた。新選組襲撃を画策する不逞浪士を探るべく、芸妓に変装して島原に潜入した雪村千鶴だったが、そこには西国の鬼・風間千景の姿があった…