第1話『一度あることは二度ある』
兄ちゃん元気ですか? 俺、高橋美咲はなんとかウサギさんのマンションで居候を続けています。そうそうこの前、電車に乗ったことのない人っていうのに出会ったんだ。切符の買い方もわからずにいたから、教えてあげたんだけど……。でもさ、親切なことしたはずなのに「一度あることは二度ある」ってタイトル、不吉すぎだっつーの…。
第2話『二度あることは三度ある』
兄ちゃん普通さ、大学生の男子生徒に花束をプレゼントして喜ぶなんて思う? 誕生日でもお祝いでもないのに突然花束をプレゼント…って一体何を考えているんだかって思うんだけど、それをもらうハメになった俺は一体どうすれば……。おまけに今回の話のタイトルは「二度あることは三度ある」らしいんだよね……。
第3話『三度目の正直』
みなさんこんにちは、高橋美咲です。知ってますか? イチゴって色んな種類があるんだよ。女峰、とよのか、とちおとめ、あまおう、けんたろう、アイベリー……。他にも山のようにあるんだ。って………兄ちゃん、俺このままイチゴ博士とかになるのかな? そのうえ今回のタイトルが「三度目の正直」ってことは、まだまだイチゴだらけになるってことなのか…?
第4話『口は災いの元』
兄ちゃん、俺はなんで「美咲」って名前なのかな? 名前だけ見て俺のこと一発で「男」だって思う人ってなかなかいないと思うんだよね。なのに案外俺の周りって、俺のことを「美咲」って下の名前で呼ぶやつが多いなって最近気づいたんだ。だからといって下手なこと言うと今回のタイトル「口は災いの元」だし、ろくなことなさそうな気がするんだよなぁ…。
第5話『嘘から出た実』
兄ちゃん元気ですか? 俺は最近バイトを頑張ってます。あ、勿論勉強もちゃんと…やってるけど! ちょっとほしい物があるんだよね。買えたら兄ちゃんに見せるから、もうちょっと待っててよね。……って、人が頑張ってるっつーのに、なんで今回のタイトル「嘘から出た実」なんだよ!? もしかして、勉強のこと…とか…?
第6話『百聞は一見に如かず』
そういえば兄ちゃん。俺、小さい頃サンタがいるかどうかって兄ちゃんに聞いて困らせたことがあったよね。兄ちゃんは「いる」って言ってくれたけど、小学校の友達らと議論になって「百聞は一見にしかずだ、確かめてやる!」って言って朝まで起きてようとして結局寝ちゃってさ。でもよく俺「百聞は一見にしかず」なんて言葉知ってたよなー…。
第7話『月に叢雲花に風』
兄ちゃん、俺は昨日夢を見ました。大量の熊のぬいぐるみに押しつぶされそうになって逃げたあと、木彫り型の熊が大挙して俺を襲ってきたんだよ……。せっかく昨日は茶柱が立って良いことありそうだなーと思ってたのに、こーゆーのを「月に叢雲花に風」って言うんだっけ? あれ…違う…??
第8話『恋は思案の外』
今日、大学で先輩に「最近ため息多いんじゃないか?」って言われたんだ。で、「ため息つくと幸せが一個ずつ逃げていく」なんて恐ろしいことまで言うんだけど、本当かな兄ちゃん…。おまけに先輩、「恋は思案の外だなー」って言いながら去っていくしさ。いや、俺別に恋なんかしないし……!!
第9話『一難去ってまた一難』
兄ちゃん、今朝ぬいぐるみの「鈴木さん」のリボンを替えていたら、50体くらいのクマ(のぬぐるみ)が俺に雪崩れてきたんだ。おまけに、大学に行こうとしたら坂道からリンゴが大量に雪崩れてきて…死ぬかと思ったよ。で、帰ったら今後はウサギさんが…。はぁ…。「一難去ってまた一難」っていうけどさ、「一難去って、また一難去って、また一難」って感じだよ…。
第10話『縁は異なもの』
バイトのからの帰宅途中の電車の中で、偶然相川さんに会ったんだ。「今日は久々に家に帰れるの!」って嬉しそうだった。「久々」ってあたりがどうなんだろう…って思ったんだけど、電車を降りた途端そこで角先輩にも会ってびっくりした。こういうのを「縁は異なもの」って言うのかな、って聞いたら「馬鹿か」ってウサギさんに言われたんだけど…違うんだっけ……?
第11話『其の罪を憎んで其の人を憎まず』
時代劇のドラマとかって、絶対に悪者が退治されるから安心して見れるけど、現実はあんな風にはいかないよね。今回のタイトルがさ「其の罪を憎んで其の人を憎まず」って言うらしいんだけど……ちょっと待て? つまり何か悪いことがおきるけど、その元凶を俺が許さなきゃいけないってことなのか!? そ、そんな心の広いこと出来ないよ!!
第12話(最終回)『終わり良ければ全て良し』
兄ちゃん、今日は嬉しいお知らせがあります。この一年くらい、俺を悩ませ苦しませ凹ませて泣かせていたあのアニメが、ついに終わろうとしているんです。でも、タイトルが「終わり良ければ全て良し」……。絶対に四字熟語系タイトルがネタ切れして適当に付けたんだと思うだけど。ま、いーや。「終わり良ければ全て良し」だもんね!