第1話『天翅の記憶』
創聖紀0011年の地球――11年前の大異変により、南極の氷が溶解し1万2千年前に滅びたはずのアトランディアが出現、“堕天翅族”が蘇った。彼らは生体エネルギー“プラーナ”を摂取するため次々と人間を捕獲していった。一方、大異変後に設立された地球再生機構ディーバでは「エレメント」と呼ばれる少年少女たちが各地から集められ、かつて堕天翅族を滅亡へ追い込んだとされる伝説の兵器「機械天使アクエリオン」搭乗者となるべく特訓を受けていた。エレメントのひとり、リーナの予言により、ピエールとシルヴィアは救世主となるはずの“太陽の翼”を探しに氷の街に向かう。しかし、ターゲットの少年アポロは、盗んだ食料で生き延びている、獣のようなストリート・チルドレンだった...
第2話『闇の獣』
氷の街で親友のバロンを堕天翅族に連れ去られてしまった少年アポロは、何者かに導かれるようにソーラーアクエリオンに合体、一撃でケルビム兵を粉砕する。一方、合体はできたものの、収穫獣の攻撃を受け合体を解かれてしまった麗花は、その戦闘で重態に陥ってしまったグレンに対し責任を感じるのであった。そしてまた、アクエリオンの復活によって、堕天翅族の前衛指揮官トーマも1万2千年の永き眠りから目覚める...
第3話『エレメントスクール』
ディーバに新しいエレメント候補生がやってきた。つぐみとジュンである。彼らを加えたエレメント候補生たちは合体シミュレーターでの訓練を行う。しかし、アポロとシルヴィアの呼吸は合わず、つぐみとジュンも極度の緊張で実力を発揮できないまま、訓練は不審な爆発によって中止してしまう。訓練後、捕らわれた親友バロンのことを思い、シミュレーターにひとり残るアポロに対し、ソフィアは“パートナーシップ”について語る。
第4話『はだしの戦士』
眠りから目覚めたトーマは最長老ヨハネスに対し、太陽の翼の力を用いて生命の樹を進化させ、天翅族の新たな世界を生み出すことを提案する。一方、ディーバでは不動の「裸足になれ!」との一喝のもと、不可解な特訓が始まる。不動は足跡を一瞥しただけでエレメントたちの心理や弱点を読みとってしまうのだ。訓練後、不動のからくりを明かそうとするシルヴィアとアポロのもとにリーナが現れ、不動を“天地を貫く光の柱”と例える。
第5話『地下迷宮の王』
アポロは堕天翅族に連れ去られた親友バロンを助け出すため、単身アトランディアに乗り込むことを決意し、寄宿舎を抜け出す。不動はエレメント候補生たちに、アポロの追跡を特訓として命ずる。行き先はディーバ基地の地下。そこは巨大な地下迷宮となっていたのだ。次々と脱落していってしまう候補生たち。そんななか、シリウス、ピエール、麗花、シルヴィアがアポロに迫る...
第6話『想い彼方へ』
不動はエレメント候補生たちに、遠く離れた場所にいる相手に自らの魂のイメージを届け、振り向かせる特訓を命ずる。しかし、なかかなかアポロたちの想いは思うように届かない。距離が遠すぎるのだ。不動は「距離も時間も人の心の迷いが生み出す幻」とアポロたちに説く。そんななか、堕天翅トーマは、近くに見えて届かない「月」の力をケルビム兵に授け、アポロたちに襲いかかる。
第7話『深紅の薔薇の騎士』
旧アリシア王国の王子であるシリウス。彼は美しいものをこよなく愛し、時に詩を口ずさむ。それは戦闘中でも同様である。彼の戦いぶりを見た聖天翅・頭翅(トーマ)は本当の美を見せようと新たな神話獣アンティクトンを送り込む。そんななか、ギリシアのオノマクリトスの作とされる宝石に関する本「リティカ」をめぐり、アポロ、シルヴィア、シリウス、麗花の関係はぎくしゃくしていた...
第8話『はじめてのがったい』
1軍のメンバーのなかで、つぐみとジュンだけは未だに実戦で合体したことがない。しかもどうやら合体するとシミュレーターでは味わえないほどの気持ちよさが得られるらしい。そこでつぐみは麗花に、“はじめてのとき”についての心構えを聞く。ジュンもまたピエールにアドバイスを請うのだった。そして、翌日、シミュレーター訓練中にまたもや謎の爆発事故がおきるのだった。
第9話『夢のかよひじ』
夜毎、世界中の各地で子供たちが眠りからさめない事件が多発する。どうやら神話獣の精神攻撃らしいと判断したディーバ。不動はエレメントたちに特訓を命ずる。しかし、不可解な特訓の内容に困惑するアポロたち。そんななか、シリウスや麗花たちまでもその攻撃を受けてしまう。アポロたちはシリウスたちを救うため、ベクターマシンに向かう。
第10話『空に星、地に花』
命令を無視してヘッドとなりアクエリオンに合体したアポロ。そこに原型翅・錬翅(レンシ)が命を吹き込んだ新型ケルビム兵が現れる。ケルビム兵には戦翅・両翅(モロハ)が乗り込み、そのパワーは計り知れない。両翅の激しい攻撃にアポロたちは手も足も出ず、ついにシルヴィアは重症を負ってしまう。駆けつけたシリウスはシルヴィア負傷の原因を作り出したアポロに殴りかかる...
第11話『水底のしあわせ』
初めての合体のとき、堕天翅族にさらわれた人々の思念攻撃を受けて以来、それがトラウマとなってしまい合体することができない麗花。彼女の不幸を呼んでしまう体質とあいまって、周りの人々をさらに不幸にしてしまう。雷鳴は轟き、PCは壊れ、重態のグレンも一向に快方に向かわない...責任を感じた麗花はディーバを去る決意をするが...
第12話『琥珀の時』
密林の遺跡から、堕天翅のものと思われる琥珀に包まれた「羽」が見つかった。堕天翅族の秘密が記されている可能性があるため、早速研究が進められる。リーナは羽から不思議な力を感じ、気を失ってしまう。が、不動はなぜか何人もこの羽に触れることを禁ずる。その「琥珀の羽」を取り戻そうと、ディーバに頭翅と音翅を乗せた新型ケルビム兵が迫る...
第13話『一万二千年のラブレター』
圧倒的なまでの強さを誇る頭翅と音翅が駆るケルビム兵。アポロとシルヴィア、ピエールの渾身の必殺技を受けてすら、その機体は無傷である。岩肌に押し付けられ、ソーラーアクエリオンは身動きもとれない。そのアポロたちに、頭翅は前世の記憶を忘れてしまったのかと悲しげに問う。そして、トーマは人質をなっていたバロンをアポロたちの目の前に突き出した...
第14話『光る影』
シルヴィアはアポロの過去の体験を自分自身の体験のように夢を見てしまっていた。辛いバロンの記憶も自分の記憶のように。そこでシルヴィアはソフィアのもとを訪れ、その原因についてたずねる。アポロも羽に触れることでアポロニアスの記憶を蘇らせるが、それが本当にアポロニアス本人の記憶なのか定かではないとソフィアは説く。一方、琥珀の羽を破壊したと頭翅は夜翅に報告をする。そこで頭翅の持つ兜の秘密が明かされる...
第15話『初恋のアクエリオン』
アクエリオンに合体すると、すべての感覚が研ぎ澄まされ、他のエレメントの超感覚までもが自分のものとなる。つまり“気持ちがいい”のだ。いつも陽気なはずのピエールの様子がおかしい。つかれきった様子で、授業でも上の空でボールペンのキャップをはめたり、はずしたり、クロエのスカートのなかが見えても、いつものピエールなら大喜びのはずが気づいてもいない始末。そう、ピエールの体にある異変が起こっていたのだ。
第16話『黒い鏡』
ホラー映画を観ておののくピエールたち。そこに登場する吸血鬼はリーナにそっくりなのだ。ジュンやつぐみの首筋に2つの穿たれた咬み痕が見つかる。それは吸血鬼によるものではないのか?そして、アポロもリーナに血を吸われたことがあると告白する。ジュンやピエールたちは、リーナが吸血鬼ではないのか、さらには堕天翅族の送り込んだスパイと疑いだす。それに対し、シルヴィアだけはリーナを庇うのだが...
第17話『食べたくて合体』
お兄様に嫌われないため、アクエリオンを的確に動かすため、先輩のアドバイスだから、と三者三様の理由でダイエットを始めるシルヴィア、麗花、つぐみ。しかし、「食べたいのに食べられない」というストレスをコントロールできなくなり、ついに彼女たちは「食べ物など消えてなくなってしまえ!」と夢の中で念じる。それを見ていた小天翅・双翅(フタバ)はある攻撃を仕掛ける。
第18話『魂のコスプレイヤー』
自分勝手な行動で収穫獣を取り逃がしてしまうアポロ、シリウス、シルヴィア。思うのは自分のことばかり、相手の気持ちがまったく汲み取れないのだ。そんなアポロたちに不動は「相手に身になりきってみろ」と特訓を課す。特訓を前に、ジュンは自らのとある趣味を披露する...
第19話『けがれなき悪戯』
アポロニアスに裏切られた自分を忘れぬ証としてその翅を兜として飾る頭翅。その想いを知らず、堕天翅族最後の子供天翅・双翅(フタバ)はアポロニアスの翅と、囚われたアポロの仲間チビコを使ってアポロたちに恐るべき作戦を開始する。出撃したアポロたちは消息を絶ってしまい、テレポートチェンジしたはず麗花も戻らなくなってしまう...
第20話『天翅の翅音』
太陽の翼との戯れ事――戦いを思いのほか気に入った双翅は、智翅(シルハ)の静止を聞かずにあまたのケルビム兵を従え、街を襲いはじめた。その攻撃は、無邪気であるが故、人類にとっては苛烈なものであった。無差別攻撃にアポロは怒りをあらわにし、シリウスは鳴らしてはならない翅音だと警告する。一方、新国連軍はヘクサグラム型高次元量子結界システムの完成によって、カゴメ・オペレーションを発動する...
第21話『紅い道』
双翅はカゴメ・オペレーションによって人類に捕えられた。その翅は新型兵器の開発のために引きちぎられてしまう。愛すべき者を奪われた怒りに燃える頭翅は、同じだけの愛を奪うべく、漆黒のケルビム・ヴァルルゼバとともにディーバに向かう。かつて、アポロニアスが導かれた紅い道が、再びこの世に現れる時が迫る...
第22話『見えない翼』
紅い道に導かれ、堕天翅族のもとへ去ったシリウス。アトランディアについたシリウスは、頭翅と出会い、自らの決断が間違っていなかったと確信する。そしてシルヴィアをアトランディアに呼び込むべく、ケルビム兵と出撃する。ベクターマーズを奪われたディーバは、2機のベクターマシンでこれを向かえ撃つが...
第23話『翼、儚く』
堕天翅としての力に目覚めたシリウスが操るケルビム兵に、アポロたちの攻撃は全く歯が立たない。絶体絶命の危機を救ったのは、ディーバが密かに開発していた強攻型アクエリオンだった。そして、そのパイロットは意識不明のまま行方不明となっていたグレンである。グレンは重傷から回復していたのだが、彼には捕獲された堕天翅・双翅の羽が植えつけられていた。
第24話『天空のゲート』
遂に堕天翅の総攻撃がはじまった。世界各地に天空のゲートが出現、無数の胞子が降り注ぐ。胞子に触れた人類は次々と植物化し、集められたプラーナにより生命の樹はその実を結実させるほどに成長する。深刻な状況に、新国連軍は捕らわれた人々もろともアトランディアを壊滅させる作戦を計画する。壊滅計画を知ったディーバは、捕らわれた人々を助けるべくアトランディアへ出撃することを決意する。
第25話『決戦!!アトランディア』
ついにアトランディアへの亜空間回廊が開かれた。新国連軍の強攻型ベクターマシンが、アポロたちの先を越すように、次々とアトランディアになだれ込んで行く。捕らわれ人もろともアトランディアを壊滅させようとする新国連軍、迎え撃つ無数の堕天翅族のケルビム兵。壮絶な戦いの中、ディーバは捕らわれた人々を助けることができるのか...
第26話(最終回)『世界のはじまりの日』
セリアンの魂はシリウスとシルヴィアの兄妹に分かたれていた。一万二千年の想いを込め、頭翅の操る刃がシリウスの乗ったベクターマーズを刺し貫く。瀕死のシリウスを目の当たりにし、激しい憤りに突き動かされたアポロは、生命の樹の下で頭翅のケルビム・ヴェルルゼバとの最後の決戦を迎える...