第1話『叫べ! 創声合体』
インターネットの爆発的な普及によって、文字が氾濫した現代。文字の世界「ロゴスワールド」は異常事態に陥っていた。現代文字文化の壊滅を目指す剣嵜荘厳は、ロゴスワールドで「巻」の文字をM.J.B.K(モジバケ)化させ、現実世界を混乱に陥れる。自称・救世主の少年、灰吹陽は、偶然出会った綺声神心音が口にした「世界の危機」という言葉を聞き、強引にベクター壹号機で出撃。M.J.B.K(モジバケ)の猛攻に絶体絶命と思われたそのとき、陽の願いはある文字を呼び出す。
第2話『照らせ! 意志の光』
謎の少年、灰吹陽はアクエリオン煌に合体し、文字の力を引き出した。粗朶桜子は陽の力に驚き、彼を創声部へスカウトする。一方、ディーバに捕まっていた月銀舞亜は、脱出のためにベクター格納庫を目指していた。だがそこで統率のとれた清掃係の動きに圧倒され、なぜか掃除を手伝うハメに。その時、「病」の文字がM.J.B.K(モジバケ)化し、その影響は清掃係の人々にも及んだ。人々の苦しむ姿を目の当たりにした舞亜は、自らの意思で出撃を決意する。
第3話『響け! 私だけの夢』
創声部の新入部員、海凪花嵐は売り出し中のジュニアアイドル。誰にでも愛くるしい笑顔を振りまくが、灰吹陽はその態度の裏にある彼女の本質を見抜いていた。そのころ、荘厳によって「夢」がM.J.B.K(モジバケ)化し、現実世界へ影響をもたらし始める。人々の夢への思いがヒートアップする中、花嵐の母・蘭子も秘めたアイドルへの夢が暴走。母を救いたい思いで出撃した花嵐は、そこで自分の心に秘めていた本当の夢と向き合う。
第4話『放て! 心射る矢』
阿佐ヶ谷最大のイベント、七夕祭りが目前まで迫っていた。名物ハリボテ作りを進めていた創声部だったが、桜子の強引な提案によって朗読劇を披露することが決定。泊まり込みで準備が進められる最中、心音はうまく喋れないという自身のコンプレックスを陽に打ち明ける。だが陽は「お前の声があったから、俺はここにいる」と答える。心音が胸の高鳴りを感じていたそのとき、「恋」の文字がM.J.B.K(モジバケ)化しようとしていた。
第5話『取り戻せ! 俺たちの夏』
七夕祭りの景品として、4名分の伊豆一泊旅行をゲットした創声部。厳選なるジャンケンの結果、舞亜、心音、花嵐、ショウコで出発することが決定した。舞亜は初めて見る海、そして心音たちとの触れ合いの中で、本当の笑顔を見せ始める。そのころSHIROBACOでは、努虫が女子の水着姿をあきらめきれずにいた。その様子を見かねた桜子は、特別に伊豆行きを許可。だが努虫の眼前に広がっていたのは、雪に包まれた阿佐ヶ谷だった。
第6話『灯せ! 己の強さ』
陽はなぜ救世主を目指したのか? 創声部で上った素朴な疑問から、舞亜は陽の素性を何も知らなかったことを痛感。SHIROBACOのバイトを早退し、陽の調査を開始する。一方、桜子は創声部頼りの現状に負い目を感じ、自らネスタへ潜入を試みる。だが予期せず剣嵜総と再会。桜子はかつて荘厳の秘書を務め、総とも知り合いだった。相変わらず荘厳に頼り切った総の態度に、イラ立つ桜子。自分の目的も忘れ、つい声を荒げてしまうが……。
第7話『燃やせ! 救世の炎』
「断」のM.J.B.K(モジバケ)に合体を封じられ、危機に陥る陽と舞亜。陽は「結」の文字を召喚して対抗するが、それこそが荘厳の狙いだった。暴走した「結」の文字は、無関係な人と情報を結びつけ、努虫や花嵐の動画も無差別に拡散されるという異常事態に。やがて炎上騒ぎに発展し、「炎」の文字がM.J.B.K化してしまう。陽と舞亜は、「炎」の文字を正常化しようと試みるが、そこに総のベクターが現れ、M.J.B.Kと融合を果たすのだった。
第8話『貫け! 虫の一分』
努虫の兄、土聞地ノ助は、落語界の未来を担う天才噺家。活動するフィールドは違えど、笑いの道を追求する努虫を、地ノ助は「笑いの虫」と評していた。そのころ、荘厳によって「虫」の文字がM.J.B.K(モジバケ)化。人々は「勉強の虫」や「研究の虫」と化してしまう。努虫と翼人が出撃するものの、瞬く間にM.J.B.Kに飲み込まれ、翼人は「政治の虫」に。だが、努虫だけはなぜか影響を受けずにいた。窮地の中、努虫は自分の本当の気持ちを吐き出す。
第9話『晴らせ! 誘いの影』
目覚めた舞亜は、なぜか無人の阿佐ヶ谷に立ち尽くしていた。この異常事態はM.J.B.K(モジバケ)の影響に違いない……。舞亜は確信を抱くものの、この空間から脱出する手段はなく、M.J.B.Kが見せるビジョンに翻弄されていく。総との約束、荘厳の教え、創声部のみんなの夢……。自分には荘厳のために生きる道しかないと気付きながらも、陽との出会いで舞亜の気持ちは揺れ動く。だが、その迷いを断ち切るように、謎の影が舞亜に囁きかけるのだった。
第10話『届け! 本当の声』
阿佐ヶ谷神明宮の能楽殿で、演劇に挑戦することになった創声部。心音は主題歌担当だったが、意を決して主役に志願する。だが舞台が始まると、心音は満足な演技ができず、自信を失ってしまうのだった。一方、周辺では「音」が失われる異常事態が発生する。その中でも能楽殿だけは、演劇が生む創声力が防壁となっていた。「音」を取り戻すためには、演技を続けなければならない……。能楽殿とM.J.B.K空間を舞台に、創声部の両面作戦が開始される。
第11話『羽ばたけ! 縛られた翼』
理詰めで物事を進める翼人は、陽の根拠のない行動に苛立ちを募らせていた。陽頼みの現状を打開するため、綿密な作戦立案書を作成するも、気持ちは空回りしてしまう。翼人の脳裏に浮かんだのは、真面目で誠実過ぎるがゆえに、不器用な生き方しかできなかった父の姿……。父のような失敗を犯すまいと意識しつつも、翼人は同じ生き方を歩み始めていた。そのころ荘厳は「渦」の文字の中に、強大なM.J.B.K(モジバケ)の出現を感じ取っていた。
第12話『重ねろ! 心と心』
総は「離」のM.J.B.K(モジバケ)と融合を果たし、陽と決着をつけるべく出現した。陽は舞亜、心音とともにアクエリオン飛天となるが、「離」の文字の力は心音たちに波及し、合体を強制解除させられてしまう。それでも陽はベクター単体で総に突撃をかけるも、M.J.B.Kの力にかなうはずもなかった。だが間一髪のところで、M.J.B.Kの攻撃から陽のベクターをかばったのは翼人だった。対抗する術はなく、ただ茫然とする創声部のメンバーたち。陽は「救世主になる」ことの本質に直面し、たった一人で出撃することを決意する。
第13話『大勝利! 我らが救世主』
総の絶望は、大いなる文字「無」のM.J.B.K(モジバケ)を呼び出した。「無」は虚無の世界をもたらす恐るべきM.J.B.Kであり、世界からあらゆるものの概念が消失し始める。荘厳は自らロゴスワールドに出現。陽たちに文字文明の愚かさを説くが、舞亜は文字が人類にとって欠かせないものであることを理解し、荘厳と戦う決意を固める。一方、現実世界では様々な概念が消失し、創声部のメンバーを絶望に追い込んでいく。最後に残された希望……、それは陽が握りしめていた、ある文字だった。
第14話『曝せ! 最低の自分』
「無」のM.J.B.K(モジバケ)との戦いから一カ月。報告書を作成していた桜子の前に、少年のような「人」のM.J.B.Kが現れる。桜子たちは疑問を抱きつつも、M.J.B.Kに「ヒト」と名付け、創声部に受け入れるのだった。やがてヒトは、受け取った文字をそのまま伝えるという特性を見せ始める。その特性は、安易に文字が拡散する現代では、予期せぬトラブルを招いてしまう。だが桜子は文字のつながりに、絶望してはいなかった。文字が救ってくれるものものある……。それを教えてくれたのは、はからずも荘厳であった。
第15話『嗚呼! 青春の日々』
かつて流行した言葉、「死語」が蔓延する異常事態が発生した。それと同時に、かつて倒したはずのM.J.B.K(モジバケ)たちが、小型サイズとなって現実世界によみがえってしまう。それは「死」M.J.B.Kが引き起こしたものだった。桜子の指示で、創声部は急きょ「阿佐ヶ谷ユウレイバスターズ」を結成。現実世界で創声力を具現化する「アクエリペン」を手に、M.J.B.Kの駆逐に乗り出した。だが、かつて自分たちが輝いていた時代を楽しんでいるタカシやユージたちが創声部の前に立ちはだかる。その間にも「死」の影響力は拡大し、死者が姿を現し始めていた。
第16話『刻め! 宿命の傷』
消息不明だった総が、アクエリオン傷とともにロゴスワールドに出現した。陽と舞亜はアクエリオン煌で立ち向かうが、強大な力で一蹴されてしまう。総の様子は明らかに以前とは違い、大いなる創声力に満ち溢れていたのだ。総は「無」のM.J.B.K(モジバケ)に飲み込まれたかけた戦いから早二ヶ月、自らの生い立ちと託された想いを知った。亡き母・真央の無念、荘厳の文字文化への恨み、そして愛……。総の使命、それは立ちはだかる救世主たる陽を、完膚無きまでに叩き潰すこと。創声力に「選ばれし者」に、もう迷いはなかった。
第17話『砕け! 討つべきモノ』
総の放つ「無限総灰剣(スベテヲカイジンニキス)」によって、アクエリオン煌は致命傷を受け、ベクター壹号機は爆散した。さらに総は陽が残した敵意から、「敵」の文字をM.J.B.K(モジバケ)化、各地で人がいがみ合う事態が発生する。翼人と努虫が出撃するが、その影響力は創声部のメンバーをも浸食。陽は無断でベクター陸号機で出撃するも、機体とエレメントの相性から力を発揮することもかなわない。もはや打つ手はないのか――。だが、そのとき陽に何者かが語りかけた。「来い、喰らうために……」。はたしてその声の主とは……。
第18話『吠えろ! 正直な負け犬』
翼人の通う聖創大学で、学園祭が催されることになった。創声部による朗読劇公演が催されるほか、翼人はディベートコンテストに参加。だが「正しい意見」よりも「ノリの良さ」が受け入れられるコンテストに苦戦してしまう。都合のいい嘘をつけない不器用な翼人は、どうしても正論でしか勝負できなかったのだ。そのころ、総は「嘘」の文字がM.J.B.K(モジバケ)化していた。陽と舞亜はアクエリオン燦に合体してM.J.B.Kに挑むも、深い霧に阻まれて本体にたどり着くことができない。はたして、虚構の霧を晴らすための手段とは……?
第19話『恋せよ! 阿佐ヶ谷』
阿佐ヶ谷を舞台にしたカップルイベント、「ディスティニー・オン・ジ・阿佐ヶ谷」の開催が間近に迫っていた。参加賞品の1つである王冠に興味を示した陽は、舞亜を強引に巻き込んで参加。さらに努虫やショウコ、心音たち創声部のメンバーもそれぞれの思いを抱いて参加することに。次々と恋の試練に挑んでいくカップルたち。陽はゲームに手こずる舞亜を助けようとするが、「今日は救うな」と拒絶される。舞亜は救世主として誰にでも手を差し伸べる陽に、苛立ちを抱いていた。
第20話『知れ! 生まれた意味』
このままでは陽の存在が消える……。ネスタの残した言葉に悩む舞亜は、陽を守るための手掛かりを探すために奔走する。桜子、ケントの協力で政府資料室に赴いた舞亜はそこで「文字を巡る戦い」の真実に触れる。文字を持つものと持たぬものの攻防、そして戦いに終止符を打ったアクエリオンロゴスの存在……。だが結局、陽を救う決定的な情報を得ることはできなかった。舞亜は意を決し、ネスタ本社への潜入を決意。そこで舞亜は、自身が生まれた本当の意味をつきつけられるのだった。
第21話『悲壮! 背徳の合体』
総の持つ「創声の書」から発せられた文字――「従」の力によって、日本政府は完全に掌握された。SHIROBACOは文字に操られた特殊部隊に占拠されるも、桜子の機転によって陽が餓号機を起動、その力で「従」を無効化。さらに舞亜のもとに貮号機をリモートで送り出すことに成功する。陽と合流した舞亜は、アクエリオン燦となって総のアクエリオン傷と対峙。だが陽の概念が消え去っていくことに耐えられない舞亜は、自ら合体を解除し、総の元へ向かうのだった。はたして舞亜の真意は? そして激戦の行方は?
第22話『聞け! キミを呼ぶ声』
「殺戮の天使」やM.J.B.K(モジバケ)による異常事態は、すべてディーバ日本支部が起こした事件として、政府は支部の解体を決定。ライフラインを断たれたSHIROBACOでは、創声部のメンバーたちが籠城を続けていた。状況を打開するためには、政府上層部にかけられた「創声の書」の力を、餓号機で解放すること。だが、陽は「誰も救うことができない」という現実に打ちのめされていた。いつの間にか町を彷徨っていた陽を引き留めたのは、祖父・興之助だった。
第23話『蘇れ! 月夜の誓い』
「創声の書」に操られていた岩上長官は、その呪縛から解放され、「ディーバがテロリスト」という疑いは一掃された。さらに翼人の演説が阿佐ヶ谷の人々の心を動かし、彼らの協力で、人力によるベクターマシンの発進に成功。創声部は、反撃の糸口をつかみつつあった。だが、救世主としての自負を失った陽の心は、いまだ晴れずにいた。そのころ、総の口から語られたのは、幼き日の舞亜との記憶。それは「月夜の誓い」の真実であった。
第24話『出撃! 我が存在を賭けて』
今から1万2千年前、「真理の種族」と「文字の種族」による争いが勃発した。真理の世界に触れることを何よりも尊いことと考える人々と、文字による飛躍的な文明の発達を受け入れた人々。両者の対立は解消することなく、やがて文字戦争と呼ばれる大規模な戦いへと発展してしまう。さらに真理の種族が生み出した「殺戮の天使」が、戦争を混迷させていく。いつ果てるともわからない戦いを終焉へと導いたのは、合体によって誕生した巨人、アクエリオンロゴスだった。
第25話『集え! 明日を望む声』
アクエリオン天(ディーバ)の拳と、アクエリオン語霊(ロゴス)の剣が激突し、陽と総はお互いに一歩も引かず激闘を繰り広げる。その間にも「総」のM.J.B.K(モジバケ)はロゴスワールドの文字を吸収し続け、世界からあらゆるものの概念が消失していった。激戦のさなか、陽の舞亜への思いは、強大な創声力となって総の力すらも圧倒していく。だがその瞬間、ロゴスワールドに大いなる異変が訪れる。ネスタの計画は、最終段階へと突入しようとしていた。
第26話(最終回)『終わらない! アクエリオンロゴス』
新たなロゴスワールドの創造には、依り代となる強固な人の意志が必要だった。陽と総は、その座を巡って激突するが、もはや2人の間に闘うための理由などいらなかった。阿佐ヶ谷上空で繰り広げられる2体のアクエリオンの激闘は、人々の心を揺さぶり、世界中で「伝えたい」という強い願いが生まれていく。神話とは、伝えたいという願いが、言葉や文字となって語り継がれていくもの。人々の眼前で繰り広げられる2人の闘いは、まさしく新たな神話の始まりだった。