第1話『勇者誕生!』
中学1年生の春休みを目前に控えた終業式の日、シンク・イズミは学校からの帰り道で不思議な犬を目撃する。すると突然、シンクの足元に光り輝く召喚陣が出現し、あっという間にシンクは見知らぬ世界へと飛ばされてしまった。シンクがたどり着いたのは、異世界フロニャルドにあるビスコッティ共和国。そこでミルヒ姫と出会ったシンクは、隣国との「戦」で連敗中のビスコッティを救う勇者になるよう、姫からお願いされるのだった。
第2話『はじめての戦!』
ビスコッティとガレットの「戦」に、勇者として参戦するシンク。ミルヒ姫から託された神剣パラディオンを、自分の得意な武器である「棒」の形に変えて戦うシンクは、デビュー戦ながらもガレットの戦士たちを次々と倒していく。アスレチックと棒術が大好きなシンクは、フロニャルドの「戦」にも夢中になるが、そんなシンクの前に現れたのはガレット獅子団領の姫・レオンミシェリだった。自ら出陣したレオに対しシンクはどう戦う!?
第3話『帰りたい!帰れない?勇者inフロニャルド!』
シンクの活躍により、ビスコッティは久しぶりの勝利を収めることができた。祝賀ムードにわきあがる中、シンクだけは「ある問題」が発覚したことにより、すっかり落ち込んでしまっていた。そのことに責任を感じた研究士のリコッタは、問題を解決する方法を探すが、なかなか簡単には見つからない。その問題はひとまず置いといて、シンクは別の用件をリコッタに頼む。持ってきた携帯電話で人間界と連絡を取りたいというのだが……。
第4話『突撃!姫様奪還戦!!』
コンサートの本番直前に、ミルヒがガレットの秘密諜報部隊「ジェノワーズ」によりさらわれてしまった。敵の目の前に勇ましく名乗りを上げるシンクだったが、この世界ではそれが宣戦布告を受けたとみなされ、かえって事態を悪化させる結果になってしまった。公式の「戦」になったことで、コンサートどころではなくなるビスコッティの人々。シンクは無事にミルヒを助け出して、コンサートにも間に合わせると固く心に誓うのだった。
第5話『激闘!ミオン砦!』
さらわれたミルヒがいるミアン砦をめざすシンクとエクレール。オンミツ部隊のブリオッシュやユキカゼらの加勢もあり、砦への突入に成功すると、そこにはガウル王子とジェノワーズが待ち構えていた。シンクはガウルと、エクレールはジェノワーズとそれぞれ対決。ガウルの必殺技による猛攻を受けて、防戦一方のシンクは立っているのもやっとというボロボロの状態に。その時、絶対にくじけないシンクの心が、新たな力を呼び覚ました!
第6話『星詠みの姫』
シンクがフロニャルドにやってきてから数日間が経過した。その間にリコッタと一緒にお使いに出かけるようになったり、エクレールや親衛隊のみんなと共に訓練をするようになったり、ブリオッシュやユキカゼと釣りを楽しむようになったりと、フロニャルドでの暮らしにすっかり溶け込んでいた。一方で姫として忙しい日々を送るミルヒ。この時のシンクやミルヒは、自分たちの身に予期せぬ不運が迫っていることを知る由もなかった……。
第7話『宣戦布告』
朝早くから大張り切りで姫としての仕事をテキパキこなすミルヒ。シンクと約束していた朝のお散歩を心から楽しみにしていたのだ。ミルヒがシンクを連れて行った場所は、ミルヒの「秘密の場所」である花畑。運動をしたり、お弁当を食べたりして楽しむシンクとミルヒ。すっかりご機嫌のミルヒが城へ戻ると、テレビからレオの宣戦布告を知らせるニュース速報が流れてきた。その中でレオが出してきたある条件に、ミルヒは衝撃を受ける。
第8話『開戦の日』
フロニャルドの多くの国で受け継がれている、二対一体の宝剣。ビスコッティとガレットによる次の戦は、互いの宝剣を賭けた大戦となった。ビスコッティでは2万人近い参加者にミルヒが明るい表情を見せて激励し、シンクも大一番に向けての決意を新たにしていた。一方のガレットからも、2万人を超える戦士たちが出発する。その後方で行軍するレオの脳裏には、この戦を仕掛けるきっかけとなった、ある夜の出来事がよみがえっていた。
第9話『グラナ砦攻防戦』
ビスコッティとガレットの大戦は続いていた。現状ではビスコッティがやや有利だが、ガウルやゴドウィン将軍を中心としたガレットの猛攻もすさまじく、まだどうなるかはわからない。ミルヒを連れたシンクとエクレールは敵の砦へとたどり着き、息の合ったコンビネーションで守備隊を撃破。いよいよレオのいる砦の中心部へと近づいていく。そしてミルヒは単身レオの元へと乗り込み、この戦を起こした本当の理由を問いかけるのだった。
第10話『勇者と姫と希望の光』
ミルヒとレオの前に突如として現れた巨大な魔物「キリサキゴホウ」。レオによると、かつて地の底に封じられた禍々しき存在だという。そんな魔物の叫び声から、ミルヒは悲しみを感じとっていた。しかし、暴れる魔物にミルヒは飲み込まれてしまう。眼前でミルヒを奪われ、怒りに震えるレオが魔物に立ち向かっていくが、力及ばず倒れてしまう。そこへ駆けつけたシンクとエクレールは、ミルヒを無事に救出することができるのだろうか?
第11話『夜空に花が舞うように』
シンクとミルヒ、そしてレオの活躍により魔物は退治され、フロニャルドの大地に再び平和が戻ってきた。中断されていたビスコッティ、ガレット両国による戦もレオの宣言により正式に中止が決定。領主としてより一層の精進を心に誓うレオは、近いうちに「楽しい戦」を開くことを両国民に約束するのだった。また、中止になった戦の埋め合わせも兼ねてミルヒの臨時ライブが開催されることに。その会場でミルヒとレオが話したこととは?
第12話『4つの条件』
盛大に行われたミルヒのコンサートから一夜明けて、ビスコッティ、ガレットの両国は普段の暮らしへと戻っていった。そんな中、リコッタだけが浮かない表情をしている。王立研究院で研究と調査を重ねた結果、勇者であるシンクを元の世界へと送還させる方法がわかったのだが、その条件としてとてもつらく悲しい事態が避けられなかったからだ。送還の期限まであと3日。真実を告げられたシンクは、どのように日々を過ごすのだろうか?
第13話(最終回)『約束』
シンクがフロニャルドから地球へと帰還する日がやってきた。フィリアンノ城ではお見送りの式典が開催され、ビスコッティの人たちは温かい笑顔でシンクを送り出すのだった。そしてシンクはリコッタやエクレールにも別れを告げて、すべての始まりの場所である召喚台へと向かう。送還の儀を執り行えるのは召喚主自身、つまりミルヒだけ。2人きりの空間で思い出を語り合うシンクとミルヒは、溢れ出す涙をこらえることができなかった。