第1話『明日への船出』& 第2話『フィールドの悪魔』
【第1話】のどかな孤島・伊那国島で暮らす稲森明日人は、サッカー部が大好きな中学2年生。しかし、全サッカーチームにスポンサーをつけることが義務付けられた「スポンサー制度」が始まり、スポンサーのいない伊那国中のサッカー部は、突如廃部の危機にさらされる。さらに、入院中の明日人の母の容態が悪化し、帰らぬ人に…。失意のどん底へと突き落とされた明日人だったが、サッカー部廃部を免れるための唯一の道が開ける。それは、サッカー日本一を決める大会「フットボールフロンティア」に出場して1勝を上げること。だが、フットボールフロンティアは出場資格を得るのさえも難しい大会だ。それでも諦めない明日人たちのために、伊那国中の冬海校長は、東京のサッカー強豪校でフットボールフロンティアへの出場権を有する「雷門中」へ編入する手配を進めてくれていた。しかし、雷門中の1回戦の相手が全国ランク1位の星章学園だと聞き、怖気づくイレブン…。途方に暮れる彼らの前に、サッカー部へ入部予定の転校生・小僧丸サスケが現れる。小僧丸は「戦うことにすらビビっているなら、早く辞退してサッカー以外の楽しみを探せ」と、明日人たちに言い捨てるが…。 【第2話】“新・雷門イレブン”となった明日人たちは、謎の中国人監督・趙金雲の指導のもと、一週間後に迫る星章学園との試合に向けて特訓メニューを消化することに。だがその内容は、ランニング100往復、坂の昇り降り100回、タイヤ引き100周…など、体力づくりのメニューばかり。超強豪の星章学園に勝つために、もっと実践的な特訓がしたいと訴えるイレブンに対して監督は、「サッカーを続けていくためには、負けなければいい」と言い、聞く耳を持たない。超ハードな練習をこなし、毎日ヘトヘトになるイレブン。だが、たくさんの声援をもらい、街の人々にとってサッカーがいかに大切なものなのかを実感するのだった。そうして迎えた予選当日。果敢な攻撃で1点を先制した雷門は、星章学園のエースストライカー・灰崎を奮い立たせ、必殺技「デスゾーン」を発動させてしまう。星章学園の猛攻に翻弄される雷門イレブンは……!?
第3話『謎の監督 趙金雲』
大手旅行会社「アイランド観光」のスポンサードを受けられることになり、雷門イレブンはサッカーが続けられる喜びを噛みしめる。さらに予選で同ブロックの6チームと対戦し、勝ち点が2位までに入れば、フットボールフロンティア本戦へ進めるという! 本戦出場の夢も、まだ絶たれていない…明日人たちは残り全試合での勝利を目指し、猛特訓に励む決意をする。一週間後に迫る次の試合の対戦相手は、完璧な防御の“要塞守備”に定評がある、美濃道三中だ。しかし監督が発表した特訓内容は、“守備を固めまくること”。攻撃の特訓をするべきだと小僧丸は反論するが、またも聞く耳を持たない。さらに、謎のくじで当たりを引いた氷浦と岩戸に至っては、特訓さえもしなくていいと言われるが…?
第4話『落とせるか!難攻不落の要塞』
Aブロック予選第二試合、雷門中VS美濃道三中がついにキックオフ! ここで勝ち点を上げなければ本戦出場が絶望的になってしまう雷門中だが、序盤から美濃道三中の守備の徹底ぶりに圧倒される。にもかかわらず、イレブンバンドに表示された監督からの指示は、「まもりオンリーで❤」というもの。互いに防御ばかりで、試合は早くも膠着状態に陥る。明日人や剛陣が攻撃を仕掛けようとするが、美濃道三中のディフェンダー陣に弾かれ、ことごとく“要塞”に倒されてしまうのであった。そして、両校無得点のまま前半が終了。攻撃をしたい剛陣が監督に「勝つのとは反対の指示ばかり出す」と怒りを露わにしているのを聞いた小僧丸は、以前ある人物から言われた言葉を思い出す。果たして雷門イレブンは、“要塞”を崩すことができるのか!?
第5話『星章学園の闇』
文武両道の名門校、星章学園。木戸川清修中との予選試合を明日に控えているサッカー部だが、自ら孤立する灰崎は練習に出ようとせず、気分が乗らないので試合にも出場しないつもりでいた。放課後、幼馴染の宮野茜を見舞うため、病院を訪れた灰崎。相変わらず心を閉ざし続ける茜を見て灰崎は、彼女の心を壊した「アレスの天秤」へ、サッカーで復讐することを改めて誓うのだった。そんなとき病室のテレビで、木戸川清修中の特集が。インタビューで、エースストライカーの豪炎寺修也が自分を挑発しているのを見て、灰崎は明日の予選試合へ出場することを決める。だが試合当日、星章学園のピッチの絶対指導者・鬼道が立てた作戦は、意外なものだった…!?
第6話『炎のエースストライカー』
星章学園VS木戸川清修中の戦い。豪炎寺の「ファイアトルネード」に圧倒され、先制を許したゴールキーパーの灰崎は、悔しさと怒りを露わにする。鬼道が元チームメイトの豪炎寺と激しいマッチアップを展開し、反撃に転じたい星章学園イレブン。しかし高度な連携プレイを見せる木戸川清修中を前に、まったくついていくことができない。そして木戸川清修のオーバーライド技「爆熱ストーム」を受け、灰崎はまたしても得点を許してしまうのであった。なぜフォワードの自分をゴールキーパーにするのか…怒りが収まらず、鬼道に詰め寄る灰崎。だが鬼道は、「なぜ自分がゴールキーパーなのかわからなければ、フォワードに戻っても豪炎寺には勝てない」と言う。
第7話『見え始める光』
後半戦も残り10分。2点を追いかける星章学園。灰崎は真のエースストライカーとして進化を遂げる。これまでのプレイスタイルとは見違えるような動きを見せ始めた灰崎は、木戸川清修中の厳しいマークをいとも簡単にかわす。そして、折緒が必殺技を発動して、1点を取り返すのだった。引き続き意思疎通の徹底した速いパス回しで、星章学園に攻め込んでくる木戸川清修中。灰崎を中心として、勢いづいてきた星章学園ではあるが、豪炎寺の「ファイアトルネード」が炸裂して1点追加されてしまう。残り5分で点差は2点…。依然として苦境に立たされる星章学園は、勝利をつかむことができるのか!?
第8話『監督のいない日』
なんと、謎の中国人監督・趙金雲が逮捕されてしまった! 遡ること3日前…。予選第3試合、御影専農中戦に向けての“新たな試練”を、監督がいつものようにクイズ風に発表しようとすると、突然警察が部室に! 「不正アクセス容疑で逮捕する」と、そのまま監督を連行していってしまった。以来、監督は戻らず、キックオフの時間が迫る現在もその姿はない…。“自分たちだけで何とかするしかない”と、雷門イレブンが覚悟を決めたそのとき、イレブンバンドに「今回は例の緊急作戦を使います」との監督からの指令が! 緊急のときに使えるかもしれないけど、使えないかもしれない…というさまざまな作戦の練習を、明日人たちは日々行っていたのだ。この“ヤバい状況”で、雷門イレブンは勝ち点を伸ばせる!?
第9話『総帥 影山零治の奇策』
雷門中VS帝国学園戦が始まった。影山からの指示で、新しいスパイクで試合に挑むことになった帝国学園。さらに、新メンバー湿川(しめりがわ)の加入により、チームに不穏な空気が流れる。そこには、闇堕ちしたかのような暗い目で、佐久間の背中を見つめる風丸の姿があった。一方、帝国学園の動きを警戒していた雷門だったが、開始早々、シュートチャンスが訪れる。
第10話『激突! 皇帝ペンギンVS北極グマ!!』
残り時間も後わずか。帝国学園の必殺タクティクスに苦しめられる雷門中。その時、ついに趙金雲が動いた!趙金雲VS影山零治、両監督の思惑が渦巻く中、一歩も譲らない白熱の試合が展開される。帝国学園の佐久間や不動もそれぞれの想いを胸に最後の力を振り絞る。果たして勝利の女神がほほ笑むのはどちらなのか…!?歴史に名を残すほどの名勝負、ついに決着。
第11話『決戦前夜 明日人の決意』
灰崎の熱いプレイを再び見ようと、星章学園戦が行われるスタジアムにやってきた明日人。しかし、試合に出場していない灰崎とスタンドで遭遇する。そこに現れた野坂が放つ、何気ない一言をきっかけに、灰崎は野坂に詰め寄るのだった。そしてついに迎える、雷門中の予選リーグの決勝戦の直前、明日人はヨネさんから一通の封筒を渡される。それは、亡き母からの手紙だった。
第12話『燃える灰崎』
予選リーグ最終試合、雷門中VS星章学園。灰崎の猛攻は止まらない。純粋にサッカーを楽しんでいる稲森明日人に敵意を向けた灰崎の攻撃は、まさに“フィールドの悪魔”そのもの。雷門選手に焦りや失望の色が見え始めたとき、明日人は仲間たちにある言葉を投げかける。
第13話『壮絶!嵐の最終局面!!』
灰崎を中心とした星章学園のプレイに、なんとか食らいつこうとする雷門イレブン。両チームのキャプテン水神矢と道成の対決や、激しいボールの奪い合いが続く中、「絶対に勝てる」と信じている明日人にイラ立ちをつのらせる灰崎。後半戦、残り時間はあとわずか。ゴールに向かって切り込む灰崎と、その前に立ちはだかる明日人の一騎打ち。その時、明日人の足に激痛が走った。
第14話『月光のエンペラー』
フットボールフロンティア決勝大会が開幕!華々しく入場行進を行う決勝進出チームのイレブンたち。そこには、大会初出場ながら、優勝候補とうたわれる王帝月ノ宮中の姿もあった。自分たちのプレイで『アレスの天秤』の素晴らしさを分かってもらえるだろう、と語るキャプテン野坂。謎のベールに包まれていた3人目の主人公、野坂悠馬の物語が、ついに幕を開ける・・・!
第15話『皇帝の苦悩』
決勝大会第一試合。余裕の王帝月ノ宮を前に、星章学園は苦戦を強いられていた。絶対に負けられない相手を前に、気迫で迫る灰崎。対して、優位に立っているはずの野坂の表情は暗く、焦りさえもにじませている。一方、雷門中VS世宇子中の試合は、両チーム激しい攻防を繰り広げていた。雷門の攻撃で、ピンチに立たされる世宇子。しかし、アフロディの口元には笑みが浮かんでいた・・・。
第16話『雪原のダブルプリンス』
しろうさぎ本舗の令嬢・白兎屋なえがチームに加わることとなった北の強豪・白恋中。新たな戦力を得た白恋中だったが、なえの自由奔放さに振り回されていた。そして始まった雷門中対白恋中の戦い。吹雪兄弟の織り成すプレイやアツヤの策略に翻弄され、雷門イレブンの間に内部分裂が起こっていた・・・。果たして明日人たちはこのピンチを乗り越えることができるのか?
第17話『爆裂!雪姫大作戦!』
ついにピッチに新たなるストライカー、「白恋のプラチナスノー」が投入される。心の底からサッカーを楽しむなえだったが、彼女には思わぬ経歴があった。そんななえを中心とした連携プレイで雷門を追い詰める白恋。それに対して闘志を燃やしつつも、シュートを止めることができないと思い悩むのりかだったが・・・。果たしてプリンセス対決の激闘を制するのはどちらなのか!?
第18話『お日さま園の夢』
試合に向けて練習する永世学園のメンバー。その中に、吉良ヒロトの姿はなかった。優勝を目指すためにはヒロトの存在が不可欠と考えるタツヤはヒロトの説得を試みるが、まっすぐな瞳で訴えかけてくるタツヤにヒロトは苛立ちを覚えるのであった。一方、必殺技誕生の波に乗っていなかった雷門中の道成・剛陣は、趙金雲の指示で謎の特訓をすることに・・・!?
第19話『究極の個人技』
雷門との激しい競り合いの中で足を痛め、満身創痍となりながらもフィールドに立ち続けるタツヤ。幼き日にヒロトに語った夢が、タツヤを何度も奮い立たせるのであった。しかし、タツヤの気迫に負けじと雷門が踏ん張りを見せ、永世学園はピンチを迎える。そんな時ベンチに現れたのは…ずっとタツヤが待ち望んでいた人物だった!
第20話『必殺奥義、その名は…』
お前にサッカーを教えに来たんだ――。フィールドに戻ったタツヤが、ヒロトの隣に並び立つ。タツヤの言う“必殺奥義”を鼻で笑うヒロトだったが、雷門の厚い守りにヒロト一人で切り込むプレイには限界が来ていた。苛立ちで拳を震わせるヒロト。このまま雷門のペースで試合が進むかと思われたが……。激戦の末、準決勝の切符を手にするのは!?
第21話『バラバラのイレブン』
永世学園との激戦を制したことで準決勝進出が決まった雷門イレブン。翌日、商店街の人たちをはじめ、アイランド観光の島袋や校長からも、このまま行けば優勝できるかもと期待される。彼らの表情には優勝への希望が宿りはじめていた。そんななか、趙金雲より準決勝の対戦相手を告げられる。伝説のキーパー、円堂守が強化委員を務める利根川東泉だ。最近までサッカー部がなかったと聞き、俺たちなら勝てるかも!と甘い気持ちで、相手チームの試合映像を見たところ、次第に彼らの顔はこわばり愕然としていくのだった……。
第22話『伝説のキャプテン』
雷門対利根川東泉の準決勝が始まった。無敵のゴールキーパーにして、伝説のキャプテン、円堂が率いる利根川東泉を相手に雷門は積極的に攻撃を仕掛けていく。だが、小僧丸の必殺技すら彼には通用しない。利根川東泉が特出しているのは、信頼の強さであり、それによって恐ろしいまでに強い連携を実現していたからだ。試合中、利根川東泉のディフェンダーであり、リベロの坂野上昇は、改めてサッカーの楽しさを噛みしめていた。円堂との出会いによって俺たちは変われたという坂野上。それは3ヶ月前の出来事で……!
第23話『伝説を乗り越えろ!』
円堂を中心に、息ぴったりのチームプレイを見せる利根川東泉に対し、チームワークがバラバラの雷門イレブン。だが、円堂との会話から俺なりのキャプテンでいくと決めた道成がチームをまとめあげる。後半開始早々、果敢に攻め合う両イレブン! 円堂の必殺技により雷門のシュートはことごとく阻まれるが、道成は円堂の必殺技に弱点があることを見抜く。そこで何かを思いついた明日人は、小僧丸、剛陣の3人で円堂からゴールを奪うことを宣言! はたして明日人の秘策はうまくいのであろうか?
第24話『野坂の宣戦布告』
ついに残す試合は、雷門と王帝月ノ宮のフットボールフロンティア決勝戦のみとなった。試合からさかのぼること数日前、月光エレクトロニクスの会長、御堂院の元へ王帝月ノ宮の野坂は話があると会いに行く。野坂の話は、王帝月ノ宮イレブンを全員、アレスプログラムから抜けさせてほしいということだった。その申し出に御堂院が下した結論は……。一方、雷門では道成が利根川東泉との試合でケガで入院。控えなしの11人で今まで闘ってきた雷門にとって最大のピンチが訪れる。そんななか、趙金雲よりイレブンバンドに『新メンバーゲット』の連絡が! その新メンバーとは思いもよらぬ人物だったのだ!!
第25話『激突するサッカー!!』
雷門と王帝月ノ宮との決勝戦。この一戦で、全てを終わらせる!と、いつになく野坂には気迫がこもっていた。試合早々から禁断のタクティクス、グリッドオメガを使用し、雷門イレブンは全員地面にたたきつけられる。最大レベルのグリッドオメガを受け、試合続行は不可能だと思われたが、野坂の目の前には驚くべき光景が広がっていた。互いに譲らず一進一退の闘いが続き、雷門イレブンとなった灰崎と野坂の激しい攻防も続く。熱くなりすぎた2人に明日人は言う。「…そんなサッカー、楽しいの…?」、と。
第26話(最終回)『てっぺんへダッシュ!』
フットボールフロンティア決勝戦! 雷門中対王帝月ノ宮中の試合も後半戦へと突入した。ハーフタイム中、明日人はキャプテン代理として、野坂もまた試合に賭ける想いを告げてチームを鼓舞していた。ときおり頭に痛みを感じ、表情を曇らせる野坂。彼を慕い心配する西蔭に、野坂はこれまでの感謝の言葉を伝える。西蔭はこれまでと変わらず野坂に絶対的な信用を寄せるのだった。後半戦も一進一退、どちらが勝つのか、誰も予想できない展開が続く。それぞれがそれぞれの想いを胸に闘い続けるなか、均衡を破ったのはある人物のシュートで……! 優勝を手にしたのは、はたしてどちらのチームなのか!!