第1話『ライラプスの召命』
2120年、東京。ハイパー・トランスポート社の大型輸送ドローンが事故を起こした。着任したばかりの厚生省公安局刑事課一係の監視官・慎導灼と炯・ミハイル・イグナトフは、この事故の調査へ向かう。彼らはそこで同社の会計士である旭・リック・フェロウズが行方不明になっていることを確認。捜索のため、灼は追跡対象者になりきる〈メンタルトレース〉を行いリックの行動を追うが、やがて海に浮かぶ遺体を発見する。状況的に事故死と判断されるも、リックの死に違和感を抱いた灼と炯は捜査を続行。そして、事故は偽装であり、内部告発の口封じのために事故を仕組んだ人物の影にたどり着く–。
第2話『テウメソスの生贄』
偽装事故の手口をつかんだ一係は、マークしていたハイパー・トランスポート社の役員・与根原を追い廃棄区画を訪れる。スラム街出身の入江のツテで逃亡先を探り当てるも、到着時、既に与根原は死亡していた。主犯である同社顧問・些々河を追うため、霜月の命令を無視して有明空港に駆けつけた灼と炯だが、見知らぬ男たちに行く手を阻まれる。彼らは外務省行動課・狡噛慎也と宜野座伸元。些々河を逃したわけではない–灼が彼らの目的に気づいたその頃、機内では些々河が行動課により確保されていた。 事件解決後、某日。ホテルで転落死体が発見された。現場に急行した一係は、不具合の連鎖という点で、輸送機事故と似ていることに気づく。自殺か、それとも事故か。捜査のため、被害者の関係者であるアイドル政治家・小宮カリナに会いに行くが–。
第3話『ヘラクレスとセイレーン』
小宮カリナに面会した灼は、彼女から底知れぬ何かを感じ取るも事件の手がかりはつかめない。その後、もうひとりの都知事候補である薬師寺・ヘラクレス・康介の秘書、リー・アキが殺害される事件が発生。襲撃者と襲撃された側、二手に分かれて捜査をすることにした一係だが–。
第4話『コロッセオの政争』
停職処分になった炯の穴埋めとして、公安局と捜査コンサルタント契約を結ぶフリージャーナリストの六合塚弥生が加わった。捜査を進めるうち、小宮カリナの重大な秘密をつかんだ一係は、次の襲撃ターゲットがカリナだと推測し都知事選公開討論会の会場・ギガアリーナに急行するが…。
第5話『アガメムノンの燔祭』
入国者の宗教活動が全面解禁となる信仰特区が誕生した。特区となる三郷ニュータウンでは宗教関係者が集うPRイベントが開催されていたが、その会場を狙い、腹に爆弾を埋め込んだ男の自爆テロが発生する。一係は特区反対派から調査を始めるが…。
第6話『カエサルの金貨』
爆弾人間があと三人いることを突き止めた灼たちだが、ニュータウン工場地帯で第三の自爆テロが発生しアウマ上人が死亡する。一方、連続爆破テロの手掛かりを得るため、〈ヘヴンズリープ〉へ潜入していた炯と如月は、証拠をつかむも潜入を見破られ拘束される。
第7話『Don’t take God’s name in vain』
死亡したはずの久利須の生存を〈メンタルトレース〉によって突き止めた灼は、連続爆破テロの真相にたどりつく。一方、〈ヘヴンズリープ〉への強制捜査に踏み切った霜月は二係を引き連れ炯の捜索に当たっていた。追い詰められたトーリは舞子を人質にとり炯と対峙するが、一瞬の隙を突いた舞子の手によって絶命する。
第8話(最終回)『Cubism』
ドミノ倒しのように起きる事件の全体像をつかみ始めた一係は、外務省行動課と捜査協力を結び調査を続行する。灼はまた標的になるだろう都知事の護衛任務につき、一方炯は、如月を囮として仕込んだ餌に食いついてきた相手に会うため指定場所を訪れるが、そこに現れたのは法斑静火だった。