第1話『ふたたび』
吾郎が日本に帰ってきた!この1年間、日本のプロ野球での寿也や眉村の活躍を知った吾郎は、翌日、ウォリアーズの寿也のもとへ。そこで吾郎は、来年の春アメリカで、野球の世界一を決めるワールド・カップが開かれることを知る。そのころ、友人からコンサートのチケットを譲られた清水は、勇気を出して吾郎を誘うが…。
第2話『二人の温度差』
吾郎は清水の約束をすっぽかした。清水が自分に友情以上の気持ちをもっていることに気づいた吾郎は、日本代表チームの練習相手となる若手選抜に、自分が参加できなくなったと知っても上の空。翌日、聖秀高校でトレーニングをしていた吾郎の元へ、意外な人物が訪れアドバイスを与えるが、吾郎がとった行動は…。
第3話『代表集結!』
出会いから10年。ついに吾郎は清水に告白する。時を同じくして、日本代表チームの合宿にバッティングピッチャーとして乗り込む決意をしていた吾郎。寿也と約束のトレーニングに出かけようとすると、家まで会いにきた清水とばったり。先約があると知りがっかりする清水だが、吾郎に「いっしょに行くか?」と誘われて…。
第4話『試行錯誤』
京四郎との勝負で簡単に打たれ、ショックを受けた吾郎は変化球をおぼえる決心をするが、サウスポーになって以来、投げたくてもおぼえられない理由があった。かつて横浜リトル戦で強力な武器になったチェンジアップを練習してみても、うまく投げられない吾郎…。そんなとき、根本は吾郎に謎めいたアドバイスをする。
第5話『ヤングジャパン』
いよいよ日本代表と若手選抜チームとの練習試合の日。佐々木監督の「この試合に勝ったら、若手選抜を日本代表の主力にする」という宣言に、気合いが入る寿也たち。吾郎もジャイロフォーク”という新しい武器を手に試合にのぞむ!
第6話『無欲の直球(ストレート)』
日本代表との練習試合に登板した吾郎。寿也が自分の投球を信じないことにいらだち、寿也の要求とは逆コースの球を投げる。寿也も、そんな吾郎の態度に腹を立て、バッテリーの息はまったく合わない。だが、そんな2人を見ていた薬師寺の発したひとことが、寿也の気持ちを切り替える。そして、バッテリーに変化が…。
第7話『突然の通達』
自分もアメリカに行くと宣言し、清水は吾郎がメジャー昇格をかけてキャンプをしているフロリダまで単身やってきた。ところが、レンタカーでキャンプ地への移動中、車が故障してしまう。あたりに何もない場所で、清水は助けを求めて歩き始める…。そして、やっとのことで出会えた清水に対する吾郎の態度は…!?
第8話『それぞれの思い』
突然の招集を受けた吾郎に置いてかれた清水。吾郎からの連絡を受け、急いでロスへと向かう。そのころ、吾郎が代表チームに参加するというニュースは、日本にも伝わっていた。大河、藤井、田代、小森…各人が、それぞれの思いでこのニュースを受けとめる。そして、いよいよワールド・カップの二次リーグが開幕する!
第9話『重圧と真価』
初戦の対戦相手、ベネズエラ代表のシルヴァに偶然空港で出会い、挑発された吾郎。投球練習にも、おのずと力が入る。佐々木監督は寿也に「6番・DH」での先発出場を伝える。一方、ベネズエラの先発がサンチェスだと知って驚く吾郎。ベネズエラは、日本チームの実力を低く見積もり、エースのモンタナを温存してきたのだ。
第10話『磨かれた牙』
ワールド・カップ、対ベネズエラ戦。6回裏のピンチで初登板した吾郎は、いきなりシルヴァと対戦。初球から敵にダブルスチールを許し、集中力を欠く寿也に「しっかりしろ!」と活を入れる吾郎。そして立ち直った寿也と吾郎のバッテリーは、「あの球」を使う。予断を許さぬ展開に対し、佐々木監督の采配は…!?
第11話『男じゃねぇ!!』
日本代表のミーティング中、クローザーの天童がベネズエラ戦の投手起用を批判した。好投を否定された吾郎も怒り出す。その場はおさめた佐々木監督だが、次の韓国戦では吾郎をクローザーにし、天童は中継ぎとして使うことを決断。それを知り衝撃を受ける天童。一方の吾郎は、大役を任せられたと燃えあがる。
第12話『呪縛』
ドミニカ対ベネズエラ戦を観にきた吾郎たちだったが、ドミニカのスタメンには主力選手がほとんどいなかった!体調不良の選手をベネズエラ戦で休ませ、日本戦に勝つほうが簡単と考えたらしい。日本は、ドミニカ戦に負けると、決勝リーグに進めない可能性がある。一方その翌日、清水は日本人少女の和香と知り合うが…。
第13話『日本の野球』
ドミニカ戦終盤、8回表、3点差で負けている日本チーム。マウンド上の眉村は、ノーアウト1、2塁のピンチで機転をきかせ、この回無失点で切り抜ける。そして「残る2イニング、もう1回スモール・ベースボールを思いだそう」と呼びかける佐々木監督。その言葉に感化された日本代表チームは…。
第14話『大丈夫!』
自分は寿也の妹であること、そして、アメリカに来た本当の理由を清水に告げた美穂。だが「まだ兄に会うことはできない」という。一方吾郎は、決勝トーナメント応援のためにアメリカにやってきた桃子と真吾を迎えに行く。もっとも、真吾がついてきた目的は、どうやらほかにあるらしく…。
第15話『アグレッシブ・ベースボール』
決勝トーナメント第1戦の相手はキューバ。妹の美穂と電話で話した寿也は、スタメンで出場している。キューバの先発投手は左腕のブラーボ。この大会初登板、日本チームにとっては予想外の相手だ。そして、そのブラーボは多彩なカーブを武器に日本打線にすきを見せない。日本代表はピンチに追い込まれるが…。
第16話『それぞれの覚悟』
日本対キューバの試合は、寿也の決勝打で日本が勝利した。日本代表は、アメリカ対ベネズエラ戦の勝者と決勝を戦うことになる。一方、ジュニアが息子として懸命に説得しても、日本戦のマウンドに上がり吾郎と投げ合う、という決意を変えないギブソン。思いあまったジュニアは、監督のヘリングに真実を話し、あることを頼む。
第17話『アメリカの誇り』
アメリカ対ベネズエラ戦の終盤。このままではアメリカが負けるかという場面で、ギブソンが突然の登板。ギブソンの病気を知る監督はピッチャー交代をためらうが、ジュニアが「投げさせてやってほしい」という。彼は、体への負担が少ないこの場面を、父の花道にしてやりたいと考えていたのだった。
第18話『約束の場所へ』
ギブソンが倒れたとの知らせを聞いて病院に駆けつけた吾郎に、ジュニアは「親父が会いたがっている」と伝える。吾郎とギブソンは、数年ぶりに直接話をすることに。弱気なギブソンを見て、驚く吾郎。その吾郎に、ギブソンは「自分が今まで投げ続けてきた理由」を話すのだった。そして、いよいよ決勝の日の朝がきた…!
第19話『ピッチングの原点』
野球のワールド・カップ決勝、日本対アメリカ戦がついに始まる。だが、グラウンドに先発の眉村の姿がない。呼びに行った吾郎は、眉村から意外な告白を聞く。試合開始早々、日本はアメリカの先発から3点を先制する。だが1回裏、眉村のピッチングにも冴えがみられず、ツーアウト満塁のピンチに追い込まれる!
第20話『誇りを胸に』
病院を抜け出し、グラウンドに現れたギブソン。ジュニアの心配をよそに、「この回に点を返さないと本当に負けるぞ!」とハッパをかける。その姿を見て、野球にかけるギブソンの情熱が消えていないことを内心うれしく思う吾郎。ギブソンの檄を受けたアメリカ代表チームが、ついに目を覚ました!
第21話『自分自身のため』
8回裏、ジュニアのツーランで逆転されてしまった日本代表チーム。決勝のマウンドを甘く考えていたことを悔いる吾郎は、続くアレックスにもツーベースを打たれてしまう。だが、マウンドに集まった寿也とナインの言葉を聞いて、後続をおさえる吾郎。9回表、アメリカはクローザーのハフマンを登板させるが…。
第22話『終わらない夢』
10回表、自らマウンドに立ったギブソン。少年時代の約束をついに実現した、吾郎の心のうちは…。日本とアメリカ、どちらも引けない真っ向勝負。寿也は吾郎のため、ジュニアは父のため、自分のバットで試合に決着をつけようと打席に立つが…11、12、13回…延長は、2人の白熱した投手戦が続く展開に!
第23話『父の背中』
延長16回表、ギブソンを攻める日本代表。ワンアウト3塁でバッターは寿也。だが、ギブソンは、ここで最高速のボールを投げ、意表をつく寿也の作戦を見抜き、日本の決勝点を許さない。そして、寿也の一打はピッチャー前へ…。無得点に終わった日本。吾郎は気合いを入れてマウンドに向かう。そんな中、アメリカベンチでは…!
第24話『死闘の果て』
決着したワールド・カップ決勝戦。試合後、ギブソンが運ばれた病院へ向かう吾郎。ギブソンの手術成功を寿也に告げた吾郎は、日本代表チームの解散式を欠席。寿也のもとには、美穂が訪ねてきた。再会を果たした兄と妹…それを陰から見守る清水。翌朝、日本へ帰国する寿也たち。そして吾郎は…。
第25話(最終回)『明日への道』
おとさんの墓に向かって「野球をやめるかも」と告げた吾郎。驚く清水に、吾郎は日本に帰ってきた正直な気持ちを話す。突然戻ってきた吾郎に、驚く桃子。茂野はメジャー昇格への厳しさを諭すが、闘志をなくしてしまった吾郎の耳に、その言葉は届かない。その頃、吾郎が心配で頭がいっぱいの清水は茂野家へ向かっていた。